猛暑だった昨年の夏、偶然入った内幸町の「ザ・ワタミ」で、偶然「獺祭・等外」という日本酒の冷やをワイングラスで飲んで、そのおいしさにびっくりした。
学生時代は日本酒といえば、悪酔いする酒の筆頭であったから、できるだけ敬遠していたのだが、「獺祭・等外」は白ワインに近いフルーティーな味わいがした。
最近、福田育弘さんの「新・ワイン学入門」という本を読んでその理由の一端がわかった。
内容をかいつまんで説明すると、以下の通り。
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昔は、和食では料理に合わせて日本酒を変えるという風習は無かった。一度決めた日本酒は料理の最後まで同じものを飲むという習慣だった。
また、日本酒は昔は御燗で飲むのが当たり前だったが、最近は冷やで飲むケースが増えている。
この背景には、料理に合わせて、多様な味わいのワインから最適なものを選ぶというワイン的な飲み方が広い意味で浸透したことがあると考えられる。
ワインの飲み方の基本である料理に合わせた飲み方が知らず知らずの間に日本酒と和食に応用されている。
最近、吟醸酒や大吟醸酒という吟醸香と呼ばれる香りのある日本酒が好まれるようになっている。
ワインで果実味のある醸造酒に慣れた若い世代が果実味のある日本酒を好みだした。
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私は若い世代とは言えないが、昔の日本酒よりも、「獺祭・等外」のようなフルーティーな日本酒の方がおいしいと思うし好きである。
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