よく夜中に怖くて目が覚めるんだけど、そういうときはいつも心臓がバクバクしているのだ。怖い夢を見たから心臓がバクバクしてるというよりも、ひょっとして心臓がバクバクしてるから怖い夢を見るような気もするのだが、どうなのだろう。僕はたまに普段でも発作的に心臓がバクバクしたりする。原因が分からないのにそうなるんだが、つまりはパニック発作なわけで、こういうのは脳の誤作動が原因のようだ。
ところで、怖いのは夜中だけではなく、実は普段からいつも怖いのだ。正確にこれを言い表す言葉が無いのでとりあえず怖いという言葉を使うけど、不安とか憂鬱とか極端な寂しさというのも近い。でもそれらはすべて近似値でしかない。なんだか分かんないけど嫌な感じがつきまとう。これら嫌な感じが高じて体に具体的に現れ出るのが吐き気なのかもしれない。吐き気はそういった嫌な感じの具体的表象のようだ。
で、普段から怖いわけなんだけど、一体何を怖がっているのかといえば、実はそれが何だか分からない。何か対象があってそれが怖いというわけではないのだ。オバケが怖いとか饅頭が怖いとかそういうことではない。何故だか分からないのだがただ単に怖いという感情があるだけ。これもまた脳の誤作動なのかもしれないが、よく分からない。何が怖いんだか分からないけど怖い感じ。これはずっと昔からあって、中学生のときにはすでにこれを意識しており、この恐怖心を沈めるためのワザを当時から独自にいろいろ編み出している。たとえば夜中にはラジオをつけるのが結構有効だとか、朝はアニメや子供番組を見ると有効だとか、いくつか気を静めるワザがある。がしかし、どれも一時的な対症療法にすぎない。
そういえば、朝いつもより早い時間に起きなければならないときなどは朝からずっと恐怖心、不安感、憂鬱感、寂しさ、悲しさ等が混ざったように嫌な気分に侵される。あるときたまたま朝「たのしいムーミン一家」をやってて(リトル・ミィが活躍する回だった)、それを見たらなんか心底救われた気分になったことがあった。ヤンソンのムーミン・シリーズに興味を持ったのは実はそれがきっかけだったりする。
ちなみにこれは薬を飲めばなんとかなるもんで、抗不安剤というのは一発で効く。また、どういうわけか頭痛薬のイブA錠も効くときがある。どちらも恐怖感が消えて多少ハイになったりする。ただ、薬に頼るのは何か嫌だし毎日薬を飲むわけにもいかないので、いろいろ対策を練るのだが、なかなか確実に有効な方法は無い。僕の日常の活動の中の3割くらいはこの嫌な気分を鎮めるためのものだ。いや、ひょっとしたら5割くらい労力を使ってるかもしれない。
ところで、ライナスの毛布(ブランケット症候群・安心毛布)などもたぶんこれと似た様なものだろう。ちなみに僕は子供の頃、本当にある特定のタオルをいつも手放さなかったそうだ(記憶に無いのだが親が言っていた)。タオルが無いと見つかるまでずっと探し続けていたそうだ。だからうかつに洗濯も出来なかったらしい。このタオル、一体いつ手放してしまったのか分からないのだが、僕のこの嫌な感じはひょっとしてそのときから始まったのではなかろうか。タオルの代替物をいつも探してあるいているような気もしないでもない。
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