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2015年11月03日12:32

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余白マニアのワタクシ

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10/29京都国立博物館で催されている
特別展「琳派 京(みやこ)を彩る」をみてきました。
この2週間だけ、琳派を象徴する風神雷神図屏風の3組が
75年ぶりに同時公開されています。
上の画像は京都新聞のサイトにあったものですが、
私がココにいた時は、この100倍ぐらいの混雑でした。
(右から尾形光琳、俵屋宗達、酒井抱一の筆です。)

3組をよく見ると、ディテールはすこしづつ違っているだけでなく、
配置や構図という点でも
先達のものをただ写しとるというのではなく、
自分なりの余白をつくるための
絶妙なバランス感覚で描いているように見えました。
そこのところをもっとじっくりと観察したかったなぁ。

共通しているのは、
金箔の大きな画面に風神雷神を左右に寄せて配置し、
中央に大きく余白をとった大胆な構図になっているということです。

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この展覧会の前に訪れた作庭家・重森三玲がつくった
東福寺方丈の南庭の余白も印象的でしたね。
とてもモダンな枯山水の庭になっていました。
月並みな表現ですが、
巨石の中にあって、
砂紋の余白が海のように見えました。
「図と地」のゲシュタルトな感覚がないと
こういうものは作れません。

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この感覚って、
大阪市立東洋陶磁美術館でみてきた
飛青磁花入にも通じますね。
砂紋が青磁の肌で、
鉄斑が石組みに相当しています。
鉄斑という「図」が絶妙に配置されることで
「地」である余白の青磁の肌が際立ってみえます。


余白って、何もないようで、
作者のメッセージが感じられるので
見ていてとても刺激になりますよね。
仕事がら、余白が三次元化したものが
空間になっていると思っています。

そういうことで、
私が二次元でつくるものも
どうしても余白を意識したものになってしまうw。

これは昨日、UPしたばかりの
「琳派展」のワークショップでつくった団扇。

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これは今年の私の年賀状。
黒い四角形を配置したモノ派的な構成で
余白を意識した感じにしました。
その中に、干支が羊でしたので、
「大吉」と「羊」とう文字を書き入れました。

いい「ネ」を「羊」に足して
「大吉祥」となるのがオチになっています。
「羊」という文字の左側の余白に
「ネ」を加えて読んでくれた方がいたかどうかは
不明ですがw。

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