新作｢ねむりながらゆすれ」

意外だったんですが、今年の4作目、できました。もう書かないつもりだったんだけど、書くかどうかを決めるのは僕じゃなくてミューズですんでやむをえんw

ルーマニアの右っかたにモルドバという国があります。文化的にはほぼルーマニアなんだけど、社会主義時代にこの部分だけソ連に編入されてたために、今でもふたつの国に分かれてます。

そしてそのモルドバのさらに右っかた、そこはウクライナとの国境にほぼ沿うかたちでドニエストル川が南北に流れてるんですが、その川沿いに細長く、｢沿ドニエストル(トランスニストリア)｣という、国際的にはてんで承認されていない、不思議な国がございまして、そこが舞台です。

まぁ、ざっと言いますと、ジプシー(ロマ)の故郷と言われるルーマニアの、さらに辺境のさらに辺境を注視することで、｢えっと…あれ？ヨーロッパって、なんだったんだっけ？｣てことを一度ゆっくり考えてみようぜ、みたいなハナシですかね。

短いんですぐ読めます。よろしかったらどうぞ。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1947145747&owner_id=63544184


これ、出演者のアテはあるんですが、上演の予定は今のとこありません。ひとり5役くらいの女性モノローグです。(つまり、あの人ですよあの人！)

のんびりやりますー。


参考にした本、刺激を受けた本をメモっときますね。

・井伏鱒二｢漂民宇三郎｣(1955)
・アストゥリアス｢グァテマラ伝説集｣(1930)
・アレックス・カピュ｢Eine Frege der Zeit｣(2008)
・ウィリアム・カムクワンバ｢風をつかまえた少年｣(2009)
・みやこうせい｢羊と樅の木の歌｣(1988)
・三宅理一監修｢モルドヴァの世界遺産とその修復｣(2009)
・丹下和彦編著｢ドナウ川｣(2011)
・服部倫卓｢ウクライナ・ベラルーシ・モルドバ経済図説｣(2011)
・NHK食糧危機取材班｢ランドラッシュ｣(2010)

(そうか、久しぶりに｢震災より前｣の話を書いたんだ…)