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2015年09月20日05:04

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ローリー・リン・ドラモンド 『あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)』  駒月雅子訳 早川書房 2006年2月刊

七年前に読んだミステリ。
ローリー・リン・ドラモンド 『あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)』 http://goo.gl/lQ5jps #bookmeter 駒月雅子訳 早川書房 2006年2月刊。2008年6月5日読了。

2005年アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀短編賞を受賞した作品を含む10編からなる短編連作集。

丸谷才一の書評集『蝶々は誰からの手紙』マガジンハウス 2008年3月刊 で紹介されていたので読んだ。

五人の女性警官が主人公として登場する警官もの犯罪小説ですが謎解きや主人公の活躍を期待して読むと期待は裏切られるでしょう。

著者自身がルイジアナ州バトンルージュ市警で五年間制服警官として勤務したそうで主人公たちの心理や残酷な犯罪の描写は迫力があり、3ページしかない短いものから、80ページ以上の長めのものまで、全10編をそれぞれ一気に読んでしまいました。

「ハヤカワ・ポケット・ミステリからでたローリー・リン・ドラモンドの『あなたに不利な証拠として』はそうして見つけた一冊で、読んでいる最中は「これはこの世に生み出された文学作品の頂点かもしれない」と思うほど興奮した。

著者(女性)はもと警官で、五人の女性警官を描いた短編集たる本書でMWA賞を受賞した。

死がつきまとう警官という職業について、その日々の心理状態、悩みや苦しみを、端正なタッチで言葉にしていく、そのリアルさ、主人公の鼓動がそのまま伝染するような文章のみごとさに、驚きをとおり越して呆れるような気持ちで読んだのだ。

この小説はのちハヤカワ文庫に移り、それでもまだ売れたようだが、[ブックオフの]新書の海外小説の棚で、ポケミスのこれをいまだによく見る。

読後の衝撃は強く、いまでも、見るとつい買いそうになるぐらいだ。」 岡崎武志『古本道入門 買うたのしみ、売るよろこび』中公新書ラクレ 2011.12 p.177

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