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2015年09月17日05:05

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山口仲美 『日本語の古典 (岩波新書)』  岩波書店 2011年1月刊

四年前に読んだ本。
山口仲美 『日本語の古典 (岩波新書)』 http://goo.gl/FM5dEm #bookmeter 岩波書店 2011年1月刊。2011年4月2日読了。

日本語の歴史を専門とする日本語学者が「日本語の古典」三十作を紹介する「言葉や表現や文章の特色にこだわって日本の古典を通史的に取りあげた本」 p.4 。

248ページしかない薄い新書で、『古事記』から『春色梅児誉美(しゅんしょくうめごよみ)』までの紹介を簡単に読み終わってしまいました。

読んでみたいと思う古典がいくつもあります。何から読もうかなぁ。

「言葉や表現から古典を取り上げていくと、従来指摘されていなかった新しい古典の魅力が見えてきます。たとえば、『源氏物語』なども、作者の紫式部がいかに言葉を操る天才であったかが具体的に示されてきますし、『蜻蛉日記』でも、言葉に焦点を合わせて読むと、作者の夫への気持ちがどのように推移して行ったのかが見事に浮かび上がってきます。

言葉に即した作品の魅力は、どうか本文で存分に味わってください。なお、この本では、『万葉集』のような韻文作品は除いています。韻文は、散文とは違ったレトリック上の要素が加わり、別に追求する必要があるからです。

この本は、さらに、作品ごとにテーマを設定し、それを明らかにする方向で話をまとめています。たとえば、『徒然草』については、「兼好法師は、女嫌いなのか?」といったテーマを設定し、それを解決していく方向で『徒然草』の話をまとめていきます。

あるいは、
『今昔物語集』がたくましい女性を描出するのに成功した理由は何なのか?
『平家物語』は、なぜかくもインパクトのある場面描写をすることができたのか?
狂言は、即興劇の笑いをどのように作り出しているのか?
『東海道中膝栗毛』が庶民の心を捉えたのは、どんな要因があったのか?
などと、この本でとりあげた三〇作品は、それぞれ一つのテーマを持って、解決が図られる仕組みになっています。」 p.5 プロローグ

昔(1978-87)、聖心女子大学大図書館に勤めていた頃、山口仲美さんの旦那様、山口佳紀先生 http://bit.ly/1suEO3U と酒席でご一緒することがありました。

「うちの女房は同業者(国語学者)を全然尊敬してくれないんだよ〜」などと、こぼして(ノロケて)おられてことを憶えています。佳紀先生は凄い学者ですけど、奥様の本の方が桁違いに売れているんだろうなぁ。
https://goo.gl/cd1jMw

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