うらみつつぬる夜の袖のかわかぬは枕の下に潮やみつらん
清原深養父
題しらず
新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1377
「恨みながら独り寝る夜の袖がいつまでも乾かないのは、枕の下にあるという海に潮が満ちるのであろうか。」『新日本古典文学大系 11』p.402
深養父集、四句「枕のかたに」。
うらみ 「恨み」と「浦見」を掛け、浦・潮は縁語。
潮 枕の下に涙の海があるという趣向を踏まえ、夜ごとに流れる涙を満潮に譬える。
参考「敷妙の枕の下に海はあれど人をみるめは生ひずぞありける」(紀友則 古今 恋二)。
「潮に寄する恋」。
清原深養父(きよはらのふかやぶ 生没年未詳)平安時代中期の歌人。清少納言の曾祖父。古今集十七首入集。勅撰入集四十二首。小倉百人一首 36 「夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいづこに月やどるらむ」
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