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2015年07月24日05:04

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昼はきて夜はわかるる山鳥のかげ見る時ぞねはなかれける 読人しらず

昼はきて夜はわかるる山鳥のかげ見る時ぞねはなかれける
 読人しらず
 題しらず
 新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1372

「昼は来て逢い、夜は別れて寝る山鳥が鏡に映った相手の姿を見る時、声を立てて鳴くということだ。」『新日本古典文学大系 11』p.401

和歌童蒙抄八[わかどうもうしょう〔ワカドウモウセウ〕平安後期の歌学書。10巻。藤原範兼著。久安元年(1145)ごろの成立か。]「山鶏」。
奥義抄 中[おうぎしょう〔アウギセウ〕平安後期の歌学書。三巻。藤原清輔(ふじわらのきよすけ)著。天治元年(1124)〜天養元年(1144)の間に成立。]「古歌」。
かげ見る 奥義抄は雄の尾に鏡があり、暁それに山を隔てた雌の姿が映るという。
山鳥の鏡や雌雄が山を隔てて寝る伝承のことは袖中抄十二[しゅうちゅうしょう〔シウチユウセウ〕平安末期の歌学書。20巻。顕昭著。文治年間(1185〜1190)ごろの成立。]に諸説が見える。
独寝の苦しさを山鳥に擬した歌として配列されている。
参考「山鳥のはつ尾の鏡かけねども見し面影にねは泣かれけり」(顕昭 六百番歌合「寄鳥恋」)。
「山鳥に寄する恋」。

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