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2015年07月22日16:44

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とある酒術の禁書目録?

今、撮影した、とあるお嬢さんの画像を修正しながら、この日記を書いている。



東京郊外の繁華街。

土砂降りの中、時刻は深夜1時。駅前で数名の若い子が、自販機の横でこれから行ける場所を話し合ってる。その真向かいで傘とカメラを持って突っ立ってる俺。タバコに水滴が付いてるのを見つめながら、ホテルまでタクシーか徒歩かを悩んでた。

さっきまで軽く飲みながら打合せをしてた半地下の店に、お客らしき50代の酔っぱらい二人が喋りながら上機嫌で階段を降りていく。それを真横で見てる俺。



0時で仕事が終わる女性スタッフが俺に気が付き挨拶してきたが、名前を覚えていない俺。
名前を覚えていないことを素直にあやまり、名前を聞く俺。

タクシー待ちだろうと勝手に思い込み、少しだけ今日の打合せの進展を話して数分。
「タクシー呼んでるよね?」と、あえて聞いてみる。「え?歩いて帰ります」と、まさかの節約宣言。



俺はさっき、このお嬢さんがお客からタクシー代もらってるとこをしっかりと見た記憶が・・・



宿泊先を聞いてきたので地図を見せると、家の近くなので一緒に歩きますかと誘われた。
女性を深夜一人で歩かせるのも失礼だし、でも雨だからタクシー拾って送ってあげれば楽じゃね?とも考えた。

結局歩くことを選択しカメラをバッグに入れ歩き出した。


知らない街、深夜の雨、人通りもなく、隣のお嬢さんは俺の仕事に興味津津でグイグイ話をしてくる。若干引き気味の俺に気がついたのか、慌てて謝罪する姿がなんとも言えず笑顔にさせてくれた。

これもこの子の話術だろうと感心してたが、お嬢さんは、お客にもなんでも話すクセが仇となり、以前ストーカー事件が起こったらしい。

人懐っこい性格が売上には貢献できるだろうが、自分のリスクになったことは反省し、今は「話していい自分の内容」手帳を作ってると見せてくれた。

この子はこの手帳は見せちゃイカン物とわかってるのだろうか?



1ページ目にいきなり本名と源氏名、しかも本名の下の誕生日が、まさしく日付が変わった今日。。。


絶対に、俺何かしないといけないパターンだなと、このお嬢さんの作戦にハマったことを認識。


知らない街で誕生日を祝ってあげれる店など知るわけもなく、現生で済ませるお客という間柄でもない俺の立場。おめでとうの一言で済ませて帰る俺の性格でもなく、深夜の繁華街で悩む俺。

飯くらい連れてってやるかと、お嬢さんの店のオーナーに事情を電話し、今から飯食えるとこを教えてもらい予約をオーナーにとってもらう。


お嬢さんは一度着替えたいとまるでデート気分・・・その矢先に知らない電話番号から着信。

飯屋の店員さんがお迎えに行きますので現在地教えてくださいとのこと。地元で有名な店のオーナーからの紹介だからなのか、何このVIP対応と思いつつ、場所をお嬢さんに説明してもらう。

しかしお嬢さんの説明している内容がどうもおかしい。
お嬢さんの家の近くを説明していることは、信号というキーワードですぐに理解した。今歩いてるのは商店街の真ん中あたり。。。



店の前から歩き出して、10分程度でこの展開である。


俺の感が正しければ、このパターンはオール確定だな〜と覚悟しつつ、ご機嫌モードのお嬢さんの隣を歩く。俺のホテルはこの角曲がって2軒目と知りつつ。。。


そして数分でお嬢さんのマンションに到着、近くて助かったと思っていたら、ネコにエサをあげないといけなかったと話だし、勝手に納得して我慢する。


深夜にマンションのロビーで待つことに違和感を感じつつ、先ほどの仕事のメモをタブレットに入力していると、お嬢さんがエレベーターから降りてくる。ほぼ同時に飯屋さんがお迎えに来てくれた。

お嬢さんの個人情報駄々漏れになってることを少し不安しながら車に乗り込む。


お嬢さんの香水が20代の香りだな〜と、なんだか懐かしい淡い気持ちにしてくれた。自分が汗臭いことをすっかり忘れてたので、なぜか謝る俺。

店につくと予約してくれてた個室に通される。オシャレな店内に、お嬢さんは目を丸くし緊張気味。この店は初めてだったらしい。

当然初来店の俺は、店員さんにアラカルトで適当にお任せでと伝えた。仕事先のお嬢さんの誕生日を祝ってる自分が不思議な感覚で、まぁそれもわるくないかと気分を切り替え、仕事以外の会話を進めようとした矢先、また俺の仕事の話にグイグイ質問がくる。


会話を楽しむこと1時間くらい、食事もある程度終わりお酒も進み、店からのサービスで小さなケーキが登場。パシャパシャとスマホで写真を撮る姿が、若い子だな〜とおじさん目線で見守る俺。


食事を終え、ほろ酔いのお嬢さんをマンションまで送る途中、コンビニでアマゾンキフトカードを買い何かに使ってと渡すと、ネコグッズ買いますと即答された。


マンションまで送り届けると、うちのネコ見て行きませんか?と誘いの言葉。


このパターン20代の頃数回あった午前3時の誘惑。


これはマズイ。。。いや男としては。。。

と、数秒考えるフリだけして、仕事の関係が壊れると困るのでとお断りする。




ホテルまで歩きながらオーナーへ送り届けたことを電話し、降り止んだ雨に気が付き傘をたたんで、自販機で冷たいコーヒーを買った。タバコに火をつけ、コーヒーを飲みつつさっきまでの状況を振り返る。

オーナーが紹介してくれた店に対して失礼がなかったか?
オーナーに対しても失礼がなかったか?
そしてお嬢さんに失礼がなかったか?


ブラックコーヒーの味がくちのなかに広がりつつあるときに電話が鳴る。さっきまで居たお嬢さんから。


電話番号なぜ知ってる?



オーナーからお礼の電話したのか?と言われ慌てて連絡してきたことは安易に想像がついた。

ホテルにもう着きましたか?と聞かれたが時間的にまだたどり着かないことがわかる範囲だろと思いつつ、ホテル前と嘘で自分を守る。


女性からの電話が深夜の道端。

なんだか不思議な感覚でお互い敬語がなくなっていった会話。
今度はプライベートでお店に来てくださいと最後の言葉が、切なく感じた。

酔ったお嬢さんは、オーナーの仕事仲間を誘っているということを理解できていない。そこまで考えて言っているのかわからない。20代の勢いは怖い。

ホテルに辿り着き、香水の匂いが移った衣服を脱ぎ、タブレットから音楽を流しつつ、汗臭い体を風呂につける。若干酒に酔ってる自分を感じながら、目を閉じさっきまでことを思い出す。

風呂から出るとスマホが光ってることに気が付きスワイプしてみると、また先程のお嬢さんから着信。

酔っぱらいの嫌がらせだろうとそのまま眠りにつく俺。




次の日の夕方電車の中で携帯が震えた。

昨夜のお嬢さんから着信。駅で降り電話してみると半分くらい昨夜のことを覚えていないらしい。やっぱり昨夜の着信を折り返さなくて正解だった。



今日は彼氏と食事行きますので、電話出れませんのでと、予防線を張ってきた。



顔が引きつつ苦笑いしながら、そうか〜残念だな〜と冗談で返事をする。


ネコのグッズ何を買うか決めた?と聞くと、何のこと?と返事が返ってきた。昨夜の出来事を少しだけ話すと、お嬢さん、やはり覚えていないらしい。



昨夜の仕事の進行状況をオーナーに連絡、お嬢さんの子守のお礼を言われた。
苦笑いしながら、酔っ払って記憶がほぼないお嬢さんのことは内緒にしておいた。




それから数日、お嬢さんからネコグッズの報告がきた。撮影してくれたのはたぶん彼氏だろうな〜と思いつつ、笑顔のお嬢さんと嫌がるネコのツーショットが微笑ましかった。




自分の青春時代が色あせてきたこの頃、少しだけその時代の匂い・風景を思い出させてくれたお嬢さんに、少しだけ感謝しつつ、オーナーさんとの仕事は無事に終了。



今度このお嬢さんに会える可能性は数ヶ月後。まだそこで仕事をしていればだが。。。




まだ不安定な20代の女性のアンバランスな生活が垣間見れた出来事。
地方から出てきて、都会で懸命に働く一人の女性。そしてその寂しさ。
俺が20代だったら、展開が絶対に違うだろうなと思えるプチ事件。



それ以降、お嬢さんからの連絡は、店いつ来ます?美味しいフレンチの店探しておきました!など、完全に営業モードっぽいw   (オーナーの指示か?w)







しかし、、、



彼氏とデートだから電話出れませんと予防線を張ってきたのは、俺が下心有りと見られたのか、顧客リストに入れられたのか・・・謎である。



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