五年前に読んだミステリ。
アレグザンダー・マコール・スミス 『友だち、恋人、チョコレート (創元推理文庫)』
http://goo.gl/LavUW5 #bookmeter 柳沢由実子訳 東京創元社 2010年1月刊。2010年3月8日読了。
英国で2005年に発表された、哲学者イザベル・ダルハウジー・シリーズのコージー・ミステリ第二作。
去年の八月に刊行された『日曜哲学クラブ』の続編で、舞台は同じくスコットランドのエディンバラ。
主人公のイザベラは『応用倫理学レビュー』という哲学雑誌の編集責任者です。
デリカテッセンを経営する姪の旅行中に店を手伝うことになったところから物語は始まります。
「イザベルは店内のテーブルでランチをとった。サンドイッチに手を伸ばしたとき、皿を持った男性がイザベルのテーブルの空席を指差しているのが目に入った。見回すと、新聞を読んでいるあいだにまわりのテーブルはすっかり埋まっていた。
「いいですか?」
「ええ、もちろん」
男性は腰をおろし、皿をテーブルの上においた。皿の上に目を移す。ほんの少しのばかりのトマトサラダとヘーゼルナッツ、それにイワシが一切れ。彼はイザベルが皿の中身を見ていることに気がついた。
「とても少ないのですが、必要あって」
「心臓のためですか?」
「心臓移植をしたのです。それで医者から厳しく食事制限を言い渡されているんですよ」」p.70
この心臓移植をした男性に起こったことに、主人公は哲学者・素人探偵として関わっていきます。
本書は、東京創元社のウェブページを見ると、「ジャンル 海外ミステリ コージー」に分類されているように、「暴力表現を極力排除している」コージー・ミステリです。コージー・ミステリについての説明はウィキペディア等をご覧ください。
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488280031
https://goo.gl/KPVoLz
追記 ウィキペディア
https://goo.gl/urkQk3 によれば、このシリーズは第九作まで発表されているようですが、翻訳は二冊だけです。
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