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2015年05月25日17:27

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「 駆込み女と駆出し男 」

  
劇中で使われていた言葉であるが、随所で ” あだっぽさ ” の感じられる時代劇であった。
映画としての色気が、あちらこちらから匂ってくるのである。

メガホンを取ったのは、原田眞人監督。
軽妙洒脱な演出に、いっそう磨きがかかっている。
とても初の時代劇だとは思えない。
もし監督名などを伏せたスニーク・プレビューで観ても、すぐに氏の監督作だと分るだろう。
映画に独特のリズムがあるし。

幾つものエピソードが色んな調理法で料理され盛り付けられて、物語の味わいを豊かに、また見た目からも惹き付けられるものにしている。

女優陣が特に、素晴らしい。
離縁を求め、幕府公認の縁切り寺・東慶寺へ駆け込んでくるのは、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名・・・・ 等など。

とにかく、戸田恵梨香が演じる じょご が、いい女なのである。
人として素晴らしく。
戸田恵梨香って、こんなにイイ女優だったっけ。

彼女たちに寄り添う、見習い医者であり駆出しの戯作者でもある信次郎役の大泉洋も見事。
いつもの彼のようでいて、いつもの大泉洋ではない。
プラスアルファや、新たな魅力を引き出したのは、監督の手腕だろう。

一々名前は挙げないが原田組の常連俳優、常連になりつつある俳優、今回が初出演の俳優・・・・など他の多くの出演者たちも皆、十二分に持ち味を発揮している。

そんな中でも自然と輝きを増していた、主役の二人・大泉洋と戸田恵梨香。
じょご役は、これまで映画賞と縁のなかった戸田恵梨香に、大きな勲章をもたらすかもしれない。
大泉洋をはじめ他の役者たちも候補に上ることだろう。

それにしても、蜂蜜浣腸と、大胆な接吻のシーンは傑作だった。
勿論そこだけが目当てではなく(笑)、あと2〜3回は観たい。


 
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