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2015年04月12日08:38

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「今月の本」アンソロジー・そば」

食い物の本は好きでよく読むが
一応本職の蕎麦。
池波正太郎,入江相政,色川武大,大河内昭爾,太田愛人,尾辻克彦,
川上弘美,川上未映子,川本三郎,神吉拓郎,黒柳徹子,小池昌代,
佐多稲子,獅子文六,島田雅彦,東海林さだお,杉浦日向子,立原正秋,
立松和平,田中小実昌,タモリ,檀一雄,中島らも,荷宮和子,平松洋子,
福原義春,町田康,松浦弥太郎,丸木俊,みなみらんぼう,村松友視,
群ようこ,山口瞳,山下洋輔,吉村昭,吉行淳之介,五代柳亭燕路,渡辺喜恵子 。



よく出てくる店は神田藪や永坂更科、松屋,砂場、等の老舗が多い、
地名も、信州、岩手、出雲など、良く知られる場所。


みんな蕎麦が大好きでたまらん!という作家達。

毎日蕎麦と格闘しているOKIとしても、
この本を読んでいると
蕎麦が無性に食べたくなる。

その中でそれは違うんじゃないかい?、と言いたいのは
松浦弥太郎さんの「蕎麦」

《小島政二郎さんの(くいしんぼう)の中に
東京の蕎麦屋の中で自分の所で蕎麦を打っているのは
藪や砂場をのぞいてほとんどない、

製麺屋から蕎麦を仕入れて
汁だけ自分の所でしあげる。

それでどこどこの蕎麦が旨いなんて言うのはおかしい、
云うならどこどこの汁が旨いというべきだ≫
と書いてある。

最近は様子が変わってきたけど、
立ち食いや大衆食堂、などは別として
小島政二郎さんが活躍されてた1950年頃の
蕎麦屋は、機械打ちだが殆ど自家製麺である。


蕎麦屋は開業するにはかなりの資金を要する。

近所の蕎麦屋で藪○とか、○長寿庵とか朝日屋とか
同じような屋号が多いを気づいておられるでしょうか?

蕎麦屋のそれぞれの講に参加して
組合から資金を借り、
店舗や調度品、製麺機等を買い揃え
商売を始める。

そうしないと、個人の蕎麦屋では
若手の、のれん分けや
独立が難しいからだ。

ゆえによぽどの店でない限り
麺を買って営業してた、などとは少ないはずである。

しかし、最近は冷凍麺や
手打ち麺と称して業務用蕎麦が出回っているから
今ならやや、いえるかもしれないけど。

http://www.marukiku.com/history/his-seimen.htm


機械打ちは誰でも簡単にと思われるが
技術が必要なのだ、

細かく書くと明日になっちゃうから書かないが、
機械打ちの名人という人もいた。


そして、タモリさん
収録の合間、テレビ局の近くで旨いという評判のお店にゆくが
何時も3時ごろから休憩に入っていて食べられない。

ご膳11時頃から開店して8時か9時には閉店するのだから
休憩時間なんていらないのでは?とのこと、

蕎麦屋の朝は早いのだ、
朝は六時前に打ち場に入り、蕎麦打ち、
それと同時にそばつゆつまり、出汁を引く。
蕎麦屋の出汁は厚削りの鰹節を使うから
最初の一番出汁を引くまでに一時間以上掛かる。
当然、甘汁用の二番を引いてなんてすると
3時間はかかる。

労働時間が長すぎるんじゃないかと思われるが
美味しいお店に仕上げるのは手抜きせず
時間をかけて蕎麦も汁も仕上げなきゃならない。

ブラック企業じゃあるまいし、
少しは休ませてくださいな。

もちろん、休憩の間夜の仕込みもあるけどさ、

でも、こんなに熱く蕎麦について書かれている
アンソロジーシリーズ、「そば」
ついづい、読みふけってしまった。



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