mixiユーザー(id:17119814)

2015年04月11日10:13

118 view

海老(21)

リトペナエウス属に属するバナメイは、その圧倒的な生産性の高さがウリだ。狭い養殖池
で大量に飼育できる上、成長が早い、病気に強い、さらに悪環境に強く、ブラックタイガ
ーの場合は、水を入れ替える必要があるがバナメイは不要、というわけで2000年代に
その生産量は飛躍的に増大した。

ブラックタイガーと比べると、2000年にブラックタイガーの生産量は約70万トンで
バナメイは15万トンほどであった。これが2011年ではブラックタイガーが80万ト
ンとほぼ横ばいなのに対し、バナメイは300万トン!と実に20倍にもなっている。

今や世界で食されているエビの大半はバナメイ1種で引き受けている。我々が普段食べて
いるエビはバナメイなのである。体長は20センチ前後でクルマエビとほぼ同じ。バナメ
イは環境適合性が高いので淡水でも養殖可能ということで日本では、長野のような海の無
い県でも温泉の排水などを利用して養殖が行なわれている。

味は旨味の少ないクルマエビという感じだ。旨味が少ないため淡泊な味わいだ。このバナ
メイ2013年に生産地で伝染病が大流行し、生産量が激減した。そのため、天丼チェー
ンのてんやとか、回転寿司のスシローなんかはエビを使ったメニューが消えるといった事
態にまでなった。ブラックタイガーと同様、その養殖が環境破壊につながっているわけだ
けど、我々が手頃な値段でエビを食べられるのもバナメイが大量に養殖されているおかげ
なのである。

この状態はいつまで続くのだろうか?少なくとも言えるのは、バナメイ養殖が破綻すれば
今みたいに安い値段でエビを食べることはできなくなるだろうということは確かだと思う。

0 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する