mixiユーザー(id:1219102)

2015年03月21日01:14

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セルゲイ・ハチャトリアンの無伴奏ヴァイオリン

これまたバッハ。
同じ無伴奏でも先に書いたチェロ(以下Vc)とヴァイオリン(Vn)では全く趣が異なる。

Vcは毎日聴いても飽きない…いや、益々好きになる感じがするが、Vnはそうはいかない。
聴くのはたまにで十分というか、聴くには覚悟がいる。

多分、ヨゼフ・シゲティ盤で聴いたせいかもしれない…と思ったが、然に非ず。
作品そのものの重さが違う気がする。
古くはシゲティ、スーク、ズスケに加え、最近の録音ではイリヤ・カーラーというロシア人Vn奏者…超有名な賞を複数受賞しているが、土壇場に弱いらしく米国の大学で教鞭を取っている人…の作品が素晴らしくてたまげた。
更に…英国を中心にバロック・Vnによる演奏も目覚ましいものが多く登場している。

そんな中、録音当時は若干25歳ほどだったセルゲイ・ハチャトリアンの作品を聴いて感動した。

http://www.amazon.co.jp/J-S-%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F-%E7%84%A1%E4%BC%B4%E5%A5%8F%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF%E3%81%A8%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BF-Partitas-Khachatryan-%E8%BC%B8%E5%85%A5%E7%9B%A4%E3%83%BB%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E6%9B%B8%E4%BB%98/dp/B006YDP2LO/ref=sr_1_69?s=music&ie=UTF8&qid=1426867262&sr=1-69&keywords=%E7%84%A1%E4%BC%B4%E5%A5%8F%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF%E3%81%A8%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BF

ジャケット写真をご覧頂くとわかるが、当に祈りとも思える作品。
やや線は細いが瑞々しい音色と伸びやかな響き。
そして人に語りかけるように弾く彼の技術と作品の読み込みには感服してしまった。

当時彼のVnは名器ストラディヴァリウス…ニューランダーという楽器。
現在は、グァルネリ・デル・ジェス「イザイ」というストラディヴァリウスの対極とも目される名器を使用しているという。

こんな楽器、おいそれと若者が持てるもんじゃない…どうもどこぞの財団が彼へ貸与しているらしいが、その腕を見込まれてのことなのだろう。

天才であることは間違いない。
もしかするとグールドのデビュー盤「ゴルドベルグ変奏曲」の衝撃に近いかもしれない。

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