ISISの思うつぼ

名古屋モスクに嫌がらせ相次ぐ
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3260253

邦人二人が残虐に殺害された怒りは分かる。
ただ、そういった行為は誰のためにもならず、結果的にISISを支援してしまう可能性が高いことを忘れないでほしい。

同じイスラム教とはいえ、過激派と一般の教徒とは全く違う。
このことが原因で、一般の在日イスラム教徒に意味のない嫌がらせをして何になるのか？
過激派筆頭にして聖戦と殉教ばかりを口にするISISとは、ある意味、別宗教として反目している人たちまで、他宗教もしくは無宗教の人から十把一絡げにくくられるのは不本意だろう。

ただ、異教徒である私たちが無実の彼らを追いつめてしまえば、彼らが認めてないISISの連中に迎合せざるを得なくなってしまう。

モスクにて人質二人の解放を祈ってくれていたことは忘れてはいけない。
過激派とは考えは全く違うとしても同じ神に祈りを捧げていたのだ。

何より彼らだって被害者だし、今の時代で聖戦を起こしたいとは全く考えていない人たちだ。

イスラム国家に留学もしくは移住した日本人は、欧米へのそれと比べたら圧倒的に少ない。
即ち（私も含めて）イスラム教＜キリスト教的考え方とその知識が主流であると思って良い。

そう、イスラム教に関してほとんど知識が無いに等しい。
イスラム教徒とキリスト教徒…そしてユダヤ教徒の共通の聖典が「旧約聖書」であることさえ、知らない人がほとんどであろうと思う。

同じ神を信じているというなら、皆同罪になってしまう。

亡くなられた二人には、ご冥福を祈るしか出来ないけれど、これを機会にイスラム教とその過激派の成り立ち、そしてどうやったら過激派を減らせるかを考えるのが大切では無かろうか。

少なくとも普通のイスラム教徒と過激派は別、そして過激派が信奉する「殉教」(＝自爆テロ）の定義をイスラム教徒から全否定され、その死は他人を巻き添えにした自殺＋大量殺人でしかないことをイスラムの宗教指導者から世界に向けて広く知らしめてもらえば、今よりはもう少しマシな状況になると思う。

絶対に止めて欲しいのは、銃を持ちたい、カッコいい等と勘違いし、単に今の環境に不満を持つ若者の捌け口のように安易にISISに合流させる人を増やさないことが、今出来ることだろう。