を読んだ。2014年6月2日。アーサー・C・クラーク著。井上勇訳。創元推理文庫。
数億年の未来。人類は砂漠と化した地球で<侵略者>におびえながら暮らしていた。
<侵略者>とは、かつて星星の間を行き来していた人類を徹底的に攻撃し、2度と宇宙へ出ないようにさせた存在で、正体は分からなかったがそれを知ろうとする人ももういなかった。
少年アルビンは、その閉鎖的な世界に疑問を持ち、人々が暮らす地下世界から外の世界に目を向けた。
彼の様々な疑問は、まだ朽ち果てていない過去の技術の産物の発見につながり・・・。
実にクラークらしい、人類賛歌をベースにした物語。
人類がいつかは殻から出て真実に目覚めるというのは、数学的思考と楽天的思考が合わさったときに自然に到達する結論だと思う。
裏を返せば現実は理想とはかけ離れており、それを反映したのがなにも学ぼうとせずに砂漠の地下で生きている人々だろう。
クラーク先生がこの作品を書いた当時(1953年頃)と比べ、現在は人類が殻に入り込む度合いはより増しているような気がするが・・・(汗)
描写に目を向けると、SF映画っぽいビジュアルイメージがたくさん散りばめられていて、興味深い。
空を埋め尽くす<侵略者>達、砂漠に点在する巨大な塔、窪地の中央部の廃墟で、反重力で浮遊する球形のロボット2体と暮らす老人、砂漠から現れる宇宙船、人類から生み出された純粋知性体などなど・・・
この辺はさすが先生と言ったところで、後のいろいろなSF映画の1シーンを思い出すこともたくさんあった。
「オブリビオン」とか「ナビゲイター」とか「AI」とか・・・
やはり創造者&スタンダードなのは間違いない。
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