いつものことだが、投票所手前に横付けされるワゴン車の列。
サイドドアを開けて次々とこぼれ出てくるのは歩くのもやっとの高齢者だ。
見ていると車の中で関係者が投票所の入場券を渡しながら最後の念押し作業か何度も何度も特定の候補者の名前を憶えているかを確認している。
どこの政党かはだれでもわかると思うが、このきめの細やかな対応こそ選挙の強さを物語っている。
投票所からなかなか出てこない者がいるらしく、関係者が苛立っている。
当然、本人以外は投票所内に入れないから、家族を装ってサポートしようとする関係者が投票管理者ともめている。
「後の車で運ぶ。次があるから、あんたは発車してくれ!」と運転手に指示が飛ぶ。
投票所から出て、うろうろする高齢者を車に押し込み、アクセルをふかして立ち去るワゴン車。
名簿を片手に指示を飛ばす関係者の声も次第に大きくなる。
足を止め、あきれて見ている僕の姿なんか目に入らないらしく、なりふり構わぬ必死の形相に思わず引いてしまった。
こうした情景はこの投票所だけではあるまい。
自民党がこの政党を頼りにしているのも理解できる。
好ましいかどうかは別として、これが今の我が国の姿だ。
そうこうしているうちに次のワゴンが出ていく。
多数の人の意思が、物のようにひとまとめにして機械的に特定の方向へ放り込まれていくのを見るにつけ、背筋が寒くなるのだが・・・・
棄権の危うさを皆が考えないといけないな。
■衆院選で違反容疑 全国で70件、本格捜査へ 警察庁
(朝日新聞デジタル - 12月14日 05:10)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3184378
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