ひゅっと体調を崩す私。
扁桃腺まわり、というか口と鼻の間の肉が見てわかるくらい炎症でズタけてしまった…
これに口内炎が併発するとやばいぞ!口内清潔に気をつけて暮らそう…
土曜日はモノトーンミュージアム、しらたき氏GM。でも結局、異形化した人は救えないんだよねの巻き。
日曜日はウォーハンマー、悪太郎氏GM。ドワーフに気絶打撃を通せた……!の巻き。
MMは地味に初めてなんですが、
世界観について聞き及ぶ限り私の好みに合致しているようであったので、
はいる機会を狙っていたものでもあります。
ただ、
(個人的な好みの問題もありますが)SRSというシステムがどう響いてくるか……というところでしたが
はてさて。
基本的には、剣と魔法の中世ヨーロッパ風……なんて枕が付くような世界なんですが
そのなかでもなんというか「御伽噺」風な世界で、
人々は神から託宣される「御標」なるメッセージに従って生きる必要があり、
神は、人々をこれに従わせることによって、人々を「虚無」から守る加護を与えているのだとか。
これに従っている限り、人々は幸せに生きられるのだそうで。
御標というのは、じゃあ具体的には、というと
「年寄りの話を良く聞いた若者は、災害に合うことも無く、幸せに暮らしたのでした。めでたしめでたし」とか
「やってきた妖精をいじめず、仲良く施してやった村は、幸せに暮らしたのでした。めでたしめでたし」とか
「姫を攫った怪物を倒し、若者は姫とともに、幸せに暮らしました。めでたしめでたし」とか。
つまり、
「登場人物としてたどるべきシナリオ」があり、基本的にハッピーエンドが用意されている、
ということなんですね。
で、
これに逆らうとどうなるかと言うと、
つまりシナリオを外れる、
神の加護を受けられなくなる、
虚無の力をその身に受けることになる、
身体・精神が異形化し、怪物化する
という道をたどることになります。
彼らは、本来神が下す御標を、書き換えてしまうことがあります。
多くは、悲劇を産んだり、自分の絶望を共有させたりするものになります。
「若者は姫を攫ったという怪物を倒しにいきましたが、怪物は実は失踪した姫自身だったのです。姫は死に、若者は愛する人を失い、幸せは訪れませんでした。めでたしめでたし」
とかにされてしまうんですね。
厄介なのは、
これも御標には違いないので、
多くの人々はこれに従わないと異形化してしまうということ。
姫が怪物だと知っていても、親だろうが兄弟だろうが婚約者だろうが、彼女を殺さないという決断をしたものは異形化しますし、
そもそも姫の失踪を防ごうと思うことさえ許されないという。
しかし、
この御標、神が創ったものではない素人作成のものなので、世界に矛盾が生じ、空間に綻びが生じて、
舞台となっている地全体が徐々に「虚無」に飲まれていってしまいます。
なので、
この手の悲劇を止めるために、「御標に逆らっても大丈夫な人」というのが必要になってきます。
神や異形が作ったシナリオにただ乗るのでなく、自ら望んだ結末を紡ぎに行ける人々、ほころびを塞げる「紡ぎ手」。
強い意思で御標に逆らいながら、悲劇を伴う異形化などはせず、人間のまま、ハッピーエンドをつかめる人。
これがPCということになります。
この時点で、
この世界観のいくつかの側面が見えてきます。
善か悪か、という二項対立と、
御標に従うか否か、という遵法・背法対立、
これを組み合わせたメンタリティがこの世界の人々の考え方の基本になること。
筋書きがあるような御伽噺の世界なのに、
「ご都合主義」が壊れつつあり、リアルっぽいドロドロした悲劇に侵食されつつあること。
「誰かの考えたバッドエンドシナリオ」を壊す人材が、PCとして求められていること。
この世界間展開は割りと好み。
さて、
今回のシナリオ…というか御標は
「街のどこかに、人攫いの異形が存在し、人々の心は不安で押しつぶされていきました」
から、
「魔狩人の手によって、街の異形は退治されたのでした」
とつながって行く御標。
しかし、
この御標は異形が発した歪んだものであり、
悲劇を産み、かつ放置していれば舞台の街を滅ぼす「虚無」を呼び込むものです。
具体的にどう歪んでいるかと言うと、
異形候補として名前が挙がる人物は、冤罪をかけられるという形になっています。
精神を操作されて実行犯になってしまっているものの、
黒幕ではなく、
また、「異形を殺せれば何でもいい」という歪み方をしてしまった、「異形化した魔狩人」の格好の標的と化してしまうことに。
実行犯を操作していたのは、どうやら彼が持つ、意思を持ってそうな宝石。
多くの人を生贄に、何らかの儀式をさせようとしていたのですが……。
今回は、その儀式を止めつつ、「異形を狩る異形」と化した魔狩人を倒して、
「人攫いの異形が倒されればあとはもうどうでも良いじゃないか」的な御標をチャラにするのがシナリオ目的となっておりました。
で、シナリオ終えての経験点システム。
やはりと言うべきか、ここだけは受け入れがたい……。
ナイトウィザードでも同じこと言いましたが
「プレイヤーに配布される形式の経験点」と
「キャラクターレベル制」の成長方法は
絶対相性が悪い。
ちょっと恣意的な書き方をしますが、
レベル制である場合、
「今回は初期キャラで」とか
「今回は○レベルキャラで」といったレギュレーションが付き、
経験点を所持などしていなくても、指定されたレベルでスタートする例が多いと思うのですが、
この場合、指定されたレベルまでの経験点は配布され、そしてそれ以上にレベルを上げていいと言う許可は基本的にあまりみない。
当然、もっている経験点は
高レベルのキャラをやりたかろうがナンだろうが、
極論、使う日は訪れません。(パラメータ成長に消費する方法などはありますが、特技量などにはかかわらない上、成長させ続けるにはあまり現実的でないコストかかるので、キャラクターの個性付けにはあまりなりえません)
この時点でいろいろ問題が発生はしますが、
まあ、この程度の問題群なら、解決する方法はいくらでもあります。
……が、
ルールブックの経験点のところにある言葉に、ちょっと愕然としました。
「経験点はキャラクターを成長させるためだけにあるものではない。その日の思い出を持ち帰ってもらうものでもある。感謝の気持ちをこめて、できるだけ多く持ち帰ってもらおう」……
頭が古いからかもしれませんが、この言葉は、
経験点の形骸化を、そのまま肯定するような文言に見えてしまいました。
経験点とは何か、ということを「TRPGがゲームである」ことを中心に考えてみると、
これは「得点」です。
より高い得点を取ることを目標とする。
これが、普通「ゲーム」の一般的な認識でいいと思いますし、
それに向かって努力することで、このゲームを一番楽しめますよ、というゲームデザインが明示されるものでもあるはずです。
しかるに、最近のFEARゲーにはこのことがかいてあります。
「経験点の欄をみてほしい。この欄のチェックを沢山つけられるようにプレイしてもらえれば、このゲームをより楽しめるように、われわれはデザインしている」……と。
モノトーンミュージアムであれば、
シーンに積極的に出ること、他のPCを助けること、良いロールプレイをすること、なによりシナリオの目的を達成することetc。
……うがった見方かもしれませんが、
「思い出」なんてものは、どんなプレイングをしていても持ち帰れるものです。
経験点の量という数字で保証してもらわないと、その日の思い出まで覚えてられないなんてのは、
思い出を持ち帰る気も持ち帰らせる気も無いヘンなメンツがそろっちゃったとか言うときじゃない限り、普通は無いと思いたい。
逆を言えば、思い出さえ残っていれば、経験点など無くてもいいのでしょうか?
どんなに世界観を無視し、他参加者を考慮せず、目的さえ達成しなくても……?
恐ろしいことに、レベル制だと「無くてもいい」がまかり通り得るのです。
だってつかわねえんだもん。
キャラの成長のためにだけあるのではない、と言う言葉が、どこにかかるものやら。
確かにそうです。「経験点でできる成長はたかが知れてる」んだから。
TRPGでPLやっててうれしい瞬間として、
やっぱり「自PCが成長する瞬間」というのは最右翼に来ると思うのです。
なにもFEARゲーじゃなくたって、当然この成長は「高得点を得るに足る評価」を、直前のシナリオでもらったからこそ行えるものでした。
「うまくプレイングしたキャラ」こそが、次以降のシナリオでの、より強い自己実現権を得る。
だからこそ、
「うまくプレイングしよう」というモチベーションになるし、
このうまいプレイングと言うのが「卓への貢献」を兼ねる様な評価基準になるように、多くのゲームはデザインされています。
経験点がPCの成長といううれしさにかかわらなくなるなら、
経験点はあんまり無くてもいいものになり、
つまり高得点を取る意義は薄れ、
うまいプレイングを目指す必要は無くなり、
相互に貢献する必要が無くなり、
モラルあるゲームをする必要が無くなる。
……もちろん、
初心者と上級者の壁をどう無くそうかという方向性の一端であることはわかるんですが、
これを「よりうまくやれる人が、しかしその恩恵・報酬をあまり受けられない」ようにすることでバランスを取ると言うのは、
どうしてもやっぱり良くわかりません。
特にMMはもっと簡単にバランス取る方法があるんです。
神業や奇跡に匹敵する、キャラロストの可能性が上がる以外には何のリスクなく連発できる「逸脱能力」というものがあり、
明らかに特技やレベルを置いてけぼりにするリソースがPCにあるので、
ぶっちゃけレベルも特技も、そこそこ飾りなんです。
だから、PC間でレベル差が開いたところで、命中値以外の差は誤差。
火力やHPの差は、敵パーティの構成にメリハリをつけたり、
「”初心者さん”のほうのダメージが通ってなきゃ生きてたのに……!」とかいうGMの一言で十分で、
命中値にしたって、それを補う逸脱能力さえ存在し、
逸脱能力オンリーのNPCの登場や、あるいは強力なPCへの対抗手段として敵が用いる逸脱能力を増やせば、敵が使う分には戦闘終了時のキャラロストルールが楽になる一方なので、
その分初心者さんも逸脱能力を沢山使用して活躍でき、といいことずくめ。
もちろん、GMが初心者なら、レベルを制限すればバランスを間違えることもなく、
慣れてきたなら今度は、
経験点を形骸化させず、「今回は○レベルで」なんてレギュレーションを作成さえしなければ(=GMがバランスの取り方を知っていれば)、
かなり自由の効くFEARゲーになれるポテンシャルを秘めているんですが……
そうしたプレイングを、なぜかデザイナーがさせまいと推しとどめている。
惜しい……本当に惜しいゲームだ……。
日曜は珍しく悪さんが身内でウォーハンマーしてくれましたが、
前日、サークルのほうで彼がやってたウォーハンマー(私はいなかった)では
なんか阿鼻叫喚が聞こえてきていて、
うわあ悪太郎さんのウォーハンマーってやっぱり怖ぇんだなあ、大丈夫かなあとちょっと慄いてもいたのですが
身内ウォーハンマーは、ちょっと報酬が安すぎるんでないかいという状況をマッチポンプ的に打破すべく
悪さんが用意してくれたシナリオは
異国の王子様が行っている行商のサンプル品の奪還。
御伽噺でしかみないようなお宝を、金持ちの間でやり取りするような商売をされていた王子様が、
エンパイア首都の貸し倉庫の床に穴を開けられて、高そうなサンプル品だけ見繕って盗まれると言う大胆不敵な犯行にあって、
たいそう困っていると言うお話なんですが……
このサンプル品、非売の見せモノだけあって、それこそ「王家に伝わる」みたいなマジもんの財宝。
特にその中でも、黄金の短剣の柄頭にあるバカでかいルビーは、精霊(ジン)が封じられているとか何とか……
……それはエンパイアでは、混沌の勢力に含まれちゃうものじゃないですかね。
調べて行けば、
下々に目の行き届かない王子にブラックなこき使われ方をされていたばかりか、ある日突然リストラされてしまったドワーフたちのうち、
落盤事故にあって以来、すっかり人が変わって凶暴になってしまったドワーフの一人が、
リストラ組みをそそのかして、
こっそり盗む→レプリカを作る→レプリカを返し、本物をアルトドルフのギルドに持ち込む→ギルド「王子様、お探しのものがあるんでしょう?」→王子様のアルトドルフでの商売発言力がちょっと下がる
みたいな嫌がらせ計画を立案したそうなんですが、
どうもその「人が変わった」のあたりで、なにかに精神をのっとられた感があり、
リストラ組の他のドワーフを押さえている間に、混沌ルビーをもったまま、人が変わったドワーフさんは失踪。
あとを追っていくと、
件のルビーに封じられた魔神を復活させようと、コーンの怪物の手を借りつつ、邪悪な儀式の真っ最中。
彼を追うためにかけた日数が結構多かったため、
祭壇のルビーからは、5割がた魔神の姿が出掛かっており……
ひいい。
あやうく大変なもんの復活に立ち会うとこでした……!!
お金ぽんと一人100枚とかもらっちゃいましたけど
つるはし買っちゃおうかなそろそろ。盾が先かなあ。むーん。
ゆすり屋で強打とか取れ始めてるし、火力の強化の波はきているのだよなぁ。
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