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2014年04月23日09:55

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セッション時間を制御する

巻くとかカットするとか、みんな結構ふわっと当然の技術のように行ったり
あるいは失敗したりするけど、
それが可能な正確な条件とかを、きちんと考えたことってどのくらいあるかしら。



土曜日はBoA,ハルク氏GM。邪仙娘々VS火付け神職の巻き。



GMのハルク氏、セッション後に別の予定があったようで、
反省会にまでこられなかったので、
時間管理をどうやるのかの話題なんてのを実は議論できてないんだけども。



ともあれ、ハンドアウトから。()内は、シナリオ始まってから判ること。

 PC1のヒロインが、分不相応な力を手に入れ、殺戮の道を走ろうとしている。彼女を殺さなければならない。(が、持っている謎の魔剣にそそのかされているだけである。)
 PC2のヒロインは、魔女と呼ばれた女の血を引く、これまた魔女と呼ばれる女性なのだが、本人には神の道を外れている自覚はない。
 PC3の領主は、魔女のことを知っているようだが、不自然に消極的だ。かと思えば、PC3を使いに出したり、アプローチをかけて、「ほんとに魔女かどうか見極めて欲しい」とか言ってくる。(先代の魔女と自分の娘だと、すぐ明かしてくる。)
 PC4は、先代の魔女から、コレを娘に渡してくれと、ある研究資料を託される。邪悪な物品を、犠牲者から引き剥がす方法がどうとか。彼女自身は火刑に処されてしまった。


見て判るとおり、
「邪悪な物品を犠牲者から引き剥がす」PC4の持つ資料が、
PC1のヒロインをナゾの魔剣から救うギミックになってるんですが、

このシナリオ、構造に欠陥があり、これを埋めないと話がバラバラになります。

「魔女ヒロイン」の話と「魔剣ヒロイン」の話が関係ないんですね。


2〜4のハンドアウトが魔女周りの話ばかりであることから見て取れる通り、
中盤のストーリーは魔女の娘の処遇を決めるためのもの。
魔剣の娘はそっちのけです。

中盤、魔剣の娘の様子がおかしく、以下に自分の意思でないかを描写するシーンがちょこちょこ挟まるので、
存在を忘れてしまうというほどではないんですが…


やり終えてみれば。
構造というか、GMのねらいは、

PC4が魔剣娘の状態を目撃し、PC1に教える。

PC1,彼女を救える可能性を模索し始める。

PC4がPC2ヒロイン、魔女の娘に研究資料をわたし、「邪悪を引き剥がす方法」を確立させる。

でも彼女も魔女であり、PC3の使える領主のところからアプローチを受けていて、場合によっては進退窮まり、PC1のヒロインどころではない。こっちを先に解決する必要がある。


と、簡単に書くとこうなるのでしょう。



ですが、
いかんせん、時間を短くすべくと思ったのか、最低限のもの意外を描写する用意をしてこなかったようで、
「どうしてそうなるのか」の細部が決まっていないために、
実プレイ中、GMは方針を決定しきれないし、むしろシナリオ途中に悩んで考えて、つじつまを合わせながらシナリオを決定していく手間が増え、

PLも、GMがシナリオをどっちに持っていく気かいちいち確かめながら行かなきゃ行けない。


「やることの少ないシナリオは時間が延びる」と昔言われた覚えがありますが、

それが「何を用意していないと時間が延びるのか」にまで拡張された好例になっておりました。


一番顕著なのは、
ラスボスともっとも戦うべきPC1の動機でしょう。
「なぜヒロインを殺さなければならないのか」
という動機面、描写面を、PLに任せるといえば聞こえはいいものの、
ぶっちゃけ完全にすっぽかしているので、

「出来ればヒロインを助けたいと思う」ようなモチベーション、
そこからくるほかPCや魔女への救援要請、
といった「順調にシナリオが進んでいく」ための道筋が立たない。


ぶっちゃけ、
「思い入れのある人間を殺そう」という覚悟なんて、
ある程度悲壮な決意やエピソードがなきゃ、フィクションの世界でもそうできるものではなく。
というなら、
ハンドアウトの時点で「殺さなくては」になっている以上、
ちょっとやそっとの事情では曲げられない決意になっていてしかるべきで、

「助けられそう」とかいまさら言われても、
とか、
あるいは
「再犯する可能性」をかんがみるということは出来ないのか、
といった感じで、

「ありとあらゆる”助けられそうな方法”を、ここまでの道程で否定し終えて来ている」べきであり(じゃなきゃ、たいした理由もなくヒロインを殺そうとフワっと思っちゃった系PC1になりますよね)、
コレを否定するのは自他共に至難の業であるはずなんです。


とすると、
シナリオの側でこれを制御するには、
「あらゆる可能性を考慮した結果、たった一つどうしてもクリアできない問題があり、その問題のために彼女を殺さなくてはならない」
という
言っちゃえば「細部」をつめておき、ハンドアウトに書いておく必要がある。

もちろん、
文章量が増えるので、
突っ込まれる量が増えるでしょうし、それによって時間が延びるかも知れないと言う危惧もありますが、
コレで延びる作業の大半は事前準備期間だけのことでもあります。



今回この「ヒロインを殺さないといけない理由」は「殺戮者だから」という以上何の説明もなかったので、
悪太郎氏、
たったそれだけの理由でヒロインを殺せる人間を過たず用意。
異端審問官のタカ派かつ未熟なティーンエイジャーをここにあてがってきます。
シナリオ内に魔女もいるしね。


さあ大変です。
「殺戮者」が許されないなら、「魔女」だって許されません。

この両ヒロインの対比を良く考え、
どっちの処遇をどうするべきだというビジョンと、その理由をGMがイベント的に考えておかないと、
それらの処遇を各々のPCが主張して堂々巡りになります。(そこは悪太郎氏、邪悪存在どもに対しては、”火をつける”としか言わないので、シーンの引きやオチになるばかりで、冗長な議論をかもし出すような事はしませんでしたが)


なので、
ふわっと
「二人ヒロインがいて、別々の問題を抱えている」程度の認識で、

それ以上の問題、関連性は描写すまいと思っていても、
PC同士が関係している以上、PCについてくるヒロイン同士の関係をまた描写せざるを得なくなるのは当然で。



……結局、
「このシナリオで最低限やりたいシーン」を用意し、
それだけをナントカしてやろうとする際、
それ以外を「やるつもりないから」で用意しない、といったことしてしまうと、
その「最低限のシーン」間をどう繋げるか、埋めるかがまったく用意されていないことをそのまま意味します。

用意されていなくても、実プレイ中には当然必要になります。
するとその場で作っていくわけですが、これはもう「自分のアドリブ速度」以上にも以下にもなりません。
「もともとないシーン」が増えているだけなので、「既にある場所をカット」するようなことは当然出来ず。
「どうすれば必要なイベントが起こせるか」がわからないためにアドリブを強いられている以上、「このイベントさえ起こせばシナリオを先に進められる、巻ける」という時間管理ができるわけもありません。


結局、
「作りこんでいないシナリオは時間制御できない」。のですね。

最低限しか作らない、ではなく
最大限作ったうえで、それを必要に応じて切り捨ててしまえる心構えを持つ、
でなければ、
カットなんて到底出来ないし、

「どうすればこのイベントを起こせるか」を、
ありえないかもしれないものまで含めて何通りも「起きかた」を用意しておかないと、
そのイベントを起こすだけで大変になるという。



等々といったわけで、

時間管理がどうしても必要な新歓シーズンでのハルク氏のBoAは、やめたほうがいいんじゃないかっ彼自身でも言い始めるくらいでございました!




ところで、
(悪太郎さんと方針が被ったんだが)
立場とモラルが千々に分かれそうなハンドアウトだったので
いつものように「半悪役をやって、残りの連中の団結を早める」つもりで
PC4をやっていこうかなと思ったところ


そういえば青娥娘々を、昔敵方(”ヒルデガルドがキョンシーにかまれた!”がやりたかっただけの徒歩二分シナリオ)で出したなあと思い
彼女をPCで作って

「マジでガチの魔女」をPCがやってみればいい
そしたら魔女を救うんだか、殺戮者を殺すんだか救うんだか議論が動かしやすくなるだろう

という思惑の元


エルスレクトスという役立たずができてご満悦。


オクルスの「魔石の印」で「盟友」を三つ増やして
6匹の盟友、6アルカナ分の特技をコンビネーションで自在に操ってくる邪仙術を実現!
攻撃も回復も、魔法範囲防御も一人(?)でこなせるわ。
「降霊」+「変身能力」で、毎回ちがう死者の姿になるクリーチャーともなれば、
ハイデルランドにはない、「死霊術」を名乗ってもよさそうよねっ。

もちろん∵紋章∵って言われると大変なことになる(∵心友∵は盟友一匹しか回復できないため)。


そして、
異端審問官のPC1・コフトゥンに油をかけられ、焼かれそうになったり、下等生物扱いを受ける。


……
だからそれはふあん亭の神霊廟組みだってば!
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