僕は役者を否定しない。役者の演技を。この姿勢に対しては一定の批判というか非難というか憎悪を受けて久しい。甘えた現場を死守することがどれだけ俳優の可能性を閉ざし依存的な現場を作ってるか分からんのか、というわけだ。僕はそんな非難は鼻で笑ってるが。
依存から立ち直りたければ自力で立ち上がれ、と思う。ここより楽しい現場を自力で探すことでしか、ここのメソッドと訣別する方法はない。
現場に誘因力があるのは当たり前だ。俳優は誘因に荷担するのが役目だ。俳優と座の共依存なんて当たり前の現象を気に病んで製作ができるか、と思う。
芝居は生活だ。生活に正誤や善悪がないように芝居にもそれらはない。生活を否定されたらひとは生きていけない。だから僕は俳優を否定しない。ただ、いちど深呼吸してからもう一度やってみて、と言うだけだ。ぶっちゃけ、それしか言ってない。
そのままでいいから、
同じでいいから、
いちど深呼吸して、
もう一度やってみて。
演出って、これだけでいいんだよ。誰がなんと言おうと、僕はこれだけでやってきた。
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