Hidden Architecture、見えない世界に生きよう。

ボイスで紹介した「Hidden Architecture」は一言で言えば、「隠し建築構造」である。
昔からある隠し部屋、抜け道がその始まりで、今では映画「バイオハザード」で展開されたアンブレラの秘密基地(六枚目の画像)に展開されているし、アドベンチャーもののゲームの世界ではおなじみの空間だ。
隠すだけでなく、四枚目の画像のように、内包そのものを見せる建築構造もある。
澁澤龍彦によるとある国王は巨大な象の形をしたなかに都市を建築するという途方もない計画をたてたそうだが、人間の胎内回帰につながる夢をこの世に現出するのが「Hidden Architecture」といえよう。

実際には。
我々庶民は頑張って、秘密の収納程度しか作れないが、想像は出来る。古代バビロンの空中楽園などを児童向けの本で読んだり、特撮ヒーローものを観たりして、自分だけの楽園、秘密基地を夢想してわら半紙やノートに書き殴ったことは誰もが経験していることだろう。

そういう想像力は実現するしないにかかわらず、大人になっても持ち続けていたい。ボマルツォの怪物庭園、シュヴァルの理想宮のような奇想建築を洞窟や地下に築き上げることを夢想するだけで昂揚する何かがある。

ボマルツォ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%AA%E7%89%A9%E5%85%AC%E5%9C%92

シュヴァルの理想宮

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%81%AE%E7%90%86%E6%83%B3%E5%AE%AE

その情熱を可視化したいというのは自然な流れなので、どんな形でもいい、是非設計して欲しい。この分野でも誰もがアウトサイダー・アーティストになれるのだから。