ラフターヨガのセッションの進行にはいくつかマニュアルがあって、特に初めての参加者がいらっしゃる場合はかなり手順を踏んで説明していくのだが、その中に「4つの要素」というのがある。
でまあ、ご存知の方もあろうが共同主宰する三鷹台ラフターヨガクラブはもとより、早稲田ラフターに客演?したり、何かしらのラフターイヴェントの際には、私がこの部分の説明の担当をするケースが少なくない。
ラフターヨガでは「ユーモアやギャグやコメディなど」人為的に笑わせる要素を抜きでセッションを進行するのが建前であるが、実際にはやはりそういうものがエキササイズの中に入り込んでくる。
そこで「シリウス・マハナンダ」の変てこな個性と表現力が大いに力をはっきするわけざんすね。
さてさて「4つの要素」の一つは、「子供心をよびさますオマジナイ」というもので、セッションの一番最後に
「やったー!やったー!、イェーイ!!」と歓声を上げるアクション・・・・これが一回のエキササイズの終了にもなるわけだ。
それでこの部分を私が解説するときに、
「皆さん、大人になってしまうと喜ぶ時アクションがあんまり出ませんけど、子供はどうでしょう?・・・・子供ってこんな風に喜びを表現しますね」
・・・といって、ここでかなり激しいアクション、飛んだり跳ねたり転がったり手足をバタバタさせたり、もうめちゃくちゃな動きと奇声と笑いをやってみせる。
まあ実際幼稚園から小学校低学年辺りのガキんちょどもは、もうわけのわからない不条理な?アクションで喜びを全身で表現する・・ことは皆さんご存知の通り。
しかし、これをセッション参加者の前で実演すると、初めての方などはかなりびっくりして「ちょっと引いちゃう・・」人もいるわけですな(笑)
まあ確かに51歳の髭オヤジがこんな風なアクションをする・・・というのは特に日本では「世間体の常識外」なのざんすね、
で怪しまれないようにと他のスタッフ達がフォローを入れるのだが、
「シリウスさんは俳優さんなので・・・」
と説明されると「ああ、なるほど」と納得される方が多いのですな。
そして私も「まあ、ここまで皆さんにやってくれ!というわけではなく、子供だった頃を思い出して、喜びを表現する・・ということですね」という風に収めて解説を締めくくるわけなのだ。
しかし、よくよく考えてみると「俳優なので」このアクションが可能・・という説明は正しくはない、もちろん肉体的な制限というのはあるにしても、大人だって「羽目を外して喜ぶ」事が可能なのは、例えばサッカー会場の群集を見れば一目瞭然である。
俳優なので「日常から非日常に一気にスイッチを切り替えて」表現することが可能・・ということに過ぎないのではないだろうか?
「大人としての身構えを解く」
これがポイントなのざんすね・・・もちろん仕事に従事している時はこの「大人としての身構え」は無くてはならぬものである。
しかし1日24時間年中無休で「大人としての身構え」をやっている必要はないのだ、否むしろその「大人としての身構えを解く」事を積極的にやらないと、この現代社会をしたたかに行きぬくことは出来ないのではないか?
今回の公演では、大人になってしまった主人公が、ふと子供の世界に戻る・・・というようなシーンがあって、ここも我々サブ・パフォーマーの登場シーンの一つである。
我々8人も楽しい音楽に乗って突然場面に登場してきて、それぞれが実際に子供の頃の楽しかった思い出(特に「遊び」の)をモチーフにしたアクションで舞台を駆け巡る・・・おそらく照明もこのシーンではとてもカラフルで派手な演出がつけられることだろう。
・・・・あたかもまるでびっくり箱を開けた様な、おもちゃ箱をひっくり返したような、遊園地に来ているような、大変ハッピーな賑わいに満ちたシーンになることだろう!!・・・やる側にとっては運動量が激しくて一番大変なシーンであるのだが(笑)
そしてTAICHI−KIKAKUの身体詩劇というのは是非とも、「大人としての身構え」を解いてご覧になっていただきたい・・・というか、そうしないと何がなんだかよく分からないだろうしねえ、これはラフターヨガとも共通するのだが、
「40代〜50代の男性」諸君というのが、もっともこの「大人の身構え」というヨロイ(鎧)にがんじがらめにされているのざんすよん!!
ここから脱出することが実は疲弊した現代社会の枠組みを超えて、新たなる地平を拓いていくことに繋がっていくのではないだろうか?
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