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2011年09月24日23:20

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『 JIN − 仁 ー 』。

 放送の時は完全に観そびれてしまったドラマ 『JIN -仁- 』 をようやく観た。第一シーズンはレンタルDVDで、完結編はHDDの録画で、それぞれ一気に観てしまった。今さら内容をどうこう言うつもりは全く無いが、これほどクオリティの高いドラマであったことに驚いた。世間の評判が良いのも頷けるというものだ。タイムスリップによって、現代の最新医療を江戸時代にもたらすことになった脳外科医・南方仁。はじめは彼の言葉をいぶかっていた蘭方医や本道の医師達が徐々に彼の医療技術と知識に心服していく過程が実に良い。もちろん、南方仁の医療を脅威に感じ、陰謀を企む輩もいるのだが、多くの医師達が「 医療への真摯な思い 」によって互いの誤解と偏見を乗り越えていく様は感動的であった。

 主人公・南方仁を演じる大沢たかお、彼を慕い「 医の道 」を志す橘 咲を演じた綾瀬はるかをはじめ、キャストも良い。その中で私が特に気に入ったのは、内野聖陽演じる坂本龍馬である。つい先日までは「 福山正治の龍馬もなかなか良かったなぁ〜 」と評価していたが、内野 = 龍馬を観てしまったら、これまでの龍馬は全て吹っ飛んでしまった。人としての奥行きの深さ、愛嬌ある笑顔、少々抜けたような朴訥とした土佐弁。実にバランスが良く、坂本龍馬という大器の魅力を見事に体現している。
 そして、もう一人が武田鉄矢の緒形洪庵だ。コロリ治療を機に、主人公・南方仁に心酔してからの緒形洪庵が少年のように純粋に、南方仁の技術と知識を吸収していく姿は素晴らしかった。これまで武田鉄矢の演じたキャラは巧すぎて、どこか嘘臭さを感じたのだが、緒形洪庵は彼が演じた最高の演技だろう。偉大な先駆者の一人で有能な教育者でありながら、若い南方仁を師と仰ぎ、その神がかった技術と膨大な医療知識を、弟子たちに混じって目を輝かせながら学んで行くところに、緒形洪庵の人物の大きさ、純朴さが表現されていた。

 タイムスリップの謎が明かされていく完結編も面白かったが、歴史的な大事件を追う余り、仁や登場人物の描写が若干希薄になってしまったのは残念だった。幕末の江戸にタイムスリップした南方仁が、純朴な人々に受け容れられ、自分の居場所を築いていく第一シーズンの方が私はずっと好きだ。



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