このタイトルが正しく読めるなら、かなりの山好きであるらしい。
「日本百名山」 の深田久弥はその選考にあたり、山名の響きに重きを置いていた。
「いいで」 = 「飯が豊かに盛られたような山」 = 「かつて麓で大飢饉があった」
登山という文化は実に奥が深い。
先週、古い一枚の地図を開いてみた。
鉛筆でコースタイムがびっちり刻まれている。
97年夏、オレは飯豊連峰に二度挑んでいる。
一回目は下見で、同期のAと二人で踏破に成功している。
実はこの直前、我々は北に位置する朝日連峰も攻略している。
しかし難路であったため、Aは膝を痛めてしまった。
今思えば、この時点で本番の山域を変えるべきだった。
東北地方の山々は、我々ハイキング同好会にとってレベルが高すぎた。
メジャーな日本アルプスの縦走にとどめておくべきだったんだろう。
どうやらオレにはリーダーとしての資質、特に決断力が欠けているらしい。
そのことを悟れただけでも上出来といったところか。
苦い思い出、中編に続く。
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