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2026年09月16日20:57

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殺人鬼

を読んだ。横溝正史著
殺人鬼
 推理作家の八代竜介は駅から吉祥寺の家に向う途中、加奈子という美しい女性から家の近くまでの同行を求められる。
またその時通りかかった男は黒い外套に黒眼鏡で脚は義足らしくびっこをひいているという不気味なもので、無理もないと思った八代は彼女を家まで送り届ける。
道中彼はまだ発覚していない殺人者がどこにでもいるというような話をして彼女を怖がらせるが、世間で騒がれている6人もの女性を殺した連続殺人鬼がさっき通りかかった男の容姿に酷似していることに気付く。
その後やはりさっきの男が彼女をつけまわしていることを知るが・・・。

 なんだかカジノ・ロワイヤルの旧映画版か筒井康隆みたいな思い切った展開に(汗)
そして結局容姿がそっくりという情報は放置されたままだが、もしかして彼は彼であれだったのか(笑)?

黒蘭姫
 閉店間際の銀座のエビス屋百貨店3階の宝石売場で、ベテラン社員の磯野アキがトイレに行っている間に新人店員の伏見順子の前に黒い外套を着て黒いヴェールを被った女が現れて万引きする。
順子の様子に気づいた3階の主任の沢井啓吉がヴェールの女を止めようとするが、なんと女は沢井を刺殺して逃げ去る。
更には同じ建物内の喫茶店で別の男が死んでいるのが発見され・・・。

 犯人はすぐにわかるが、喫茶店で死んでいた男がなにをしていたのかはわからなかった。
ちうか金田一耕助もそれをなんでわかったのかがわからなかったぞ(笑)
ちなみに本作は金田一の探偵事務所が初登場するエピソードでもある。

香水心中
 大手化粧品会社トキワ商会の女社長常盤松代から軽井沢の別荘に招かれた金田一耕助は、避暑がてら等々力警部も誘う。
ところが崖崩れで列車が不通になってしまい、松代の側近である上原省三が来るまで迎えに来ることに。
しかし状況は急変し、千ガ滝の近くの別荘で男女の心中死体が見つかり、死んでいた男の方が松代が可愛がって次期当主と目していた常盤松樹だと判明し・・・。

 香水が振りかけられている理由はすぐに予想がついたが、人間関係的にちょっと予測がつかないところがあって真相にはたどり着けなかった。
ちうかそんな立場を甘んじて受け続けるって、どうやったらそんな状況になるんだ(汗)?

百日紅の下にて
 昭和21年9月。市谷八幡の近所の坂の上で、空襲で焼け落ちた自らの屋敷の前に佇む佐伯一郎の前に、彼の友人だった川地謙三の戦友だという復員者風の男が訪れる。
男は川地はニューギニヤで戦死したが、死の直前まで昭和18年に起こったある事件について心を悩ましていたという。
男に促されて佐伯は当時のことをぽつりぽつりと話し出すが・・・。

 玉の入ったカップを素早く動かすマジックみたいな(笑)
しかしすっきりと整合性はとれており、雰囲気もあってなかなか面白かった。
ちなみに復員者風の男はもちろん金田一耕助で、獄門島に行く前にこんな寄り道をしていたのだ(笑)

 ちうわけでどれも雰囲気があってかつ全然違う内容で面白い短編集だった。
戦中戦後という雰囲気が濃厚なところも興味深いところ。
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