を読んだ。池波正太郎著
おたま
秋山小兵衛に飼われていた猫のおたまが1年ぶりに姿を現した。
小兵衛がおたまに誘われてついていった屋敷には、なんと強盗が押し入って主人を縛り上げ、その目の前で女房らしい女が数人の男に犯されようとしていた。
それを助けた小兵衛だったが、ことはそう単純なものではなく・・・。
ちょっとファンタジックな始まり方だが、内容は老いの切なさを感じさせるもので、なかなか切ない。
二十番斬り
秋山小兵衛は死んだ先妻が手招きする夢を見、目が覚めてから生まれて初めての目眩を覚えた。小川宗哲先生は大丈夫だと太鼓判を押してくれるも、小兵衛は自分の老いを感じざるを得ない。
その後小兵衛の家の物置小屋に押し入ろうとしている2人の侍を見つけ、それを追い払うも、中から出てきたのはかつての小兵衛の教え子と幼い男の子だった・・・。
長編。
いつもの感じで物語が進むが、後半から小兵衛が悪人を拷問したりといつにないハードボイルド味に(汗)
また物語が進む中で城中で起きた大事件によって小兵衛が武家社会の終末を予感するのだが、その状況でも現代の日本と比べたら全然マシに思えるのが実に切なかった(汗)
長編ならではという点では秀と又六も登場するのは嬉しいのだが、活躍シーンがほとんど無かったのは残念。
ところで解説で小兵衛の目眩は著者の体験ではないかと書かれているが、化夢宇留仁も全くそう思う。
というのも化夢宇留仁も10年近く前から目眩に悩まされており、それに付随する症状として耳鳴りがあるのだが、小兵衛が松蝉の声を聞くが宗哲には聞こえていないという描写があり、これがまさに耳鳴りの症状そのものなのだ。
あと気になったのは、小兵衛が「まずい饅頭」を食べた感想はどうだったのか(笑)
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