木曜日午前のメンデルスゾーンの練習は、雪のせいで参加率が低かった。男声はバスが1人、テナーが2人。女声は20人ほど。先週はバスが2人いたから、さらに減った。内心では「女声をずっとやってくれないかな」と思ったが、来週末が本番で、残りはあと2回。指導者のチェックも入る。
練習を終えて帰宅し、夕方にはOEK合唱団の第九の初練習へ行った。こちらはざっと見て70人ほどか。男声も15、6人はいる。古くからの顔見知りも多く、あちこちで挨拶を交わしていたら、かわいらしい女声(アルト)に声をかけられた。
「今日、音協(メンデルスゾーン)で歌ってました?」
「はい」
「すごいです。1人で歌っていて、感動しました」
「ええ、まあ……ムニャムニャ」
言葉に詰まる。
「柔らかくて、とても良かったです」
「ええまあ、テナーの〇〇さんがいたら、もっとピリッとしたんですがね」
「あの人の声は固くて」
〇〇さんは母校の合唱部の後輩で、上手くていい声をしている。ただ、柔らかく包み込むというより、前に突き抜ける声だ。声楽的にはとても良いのだが、隣で歌うアルトには不評らしい。
「どうして、あんなに上手なんですか?」
「いやまあ、今はMROで、前はメンネルで歌ってましたが……」
どうもピンと来ていないようだ。まあ、昔から知っている人なら、こういう声のかけ方はしない。
「田島先生に声楽を習っていて、もう10年ほどになります」
「どこで発表会をしているんですか?」
彼女の後ろにいた女声が「アートホールとか」と補足する。どうやら10月の門下生コンサートを聴きに来ていたようだ。
「今度はいつですか?」
「10月ですが、3月に中間発表会をします。内輪ですけど、またお知らせしますね」
練習前の、ほんの立ち話だったが、少し疲れた。
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