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2026年09月03日16:00

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残価率36% vs 優遇縮小で変わる、新車と中古EVの選び方

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Merkmal 福谷秀平(自動車ライター) によるストーリー
◆□〇 なぜ「EVを買ったオーナー」は頭を抱えているのか? 残価率36%という現実! 優遇縮小で変わる、新車と中古EVの選び方とは

◆〇 排気量から重量へと変わる課税改革
 2028年以降に新規登録される電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)に対し、車両重量に応じた課税方式を導入する。令和8年度税制改正大綱でそうした方針が示された。詳細な税率は2027年度の改正で決まる見通しだ。現行の自動車税はエンジンの排気量を基準としているため、排気量ゼロのEVには一律で1000cc以下の最低税率が適用されてきた。今後はガソリン車と同等の税負担を求める方向へかじを切り、動力源による優遇の差は縮小していく。
 この税制変更の背景にあるのは、重量のあるEVが道路インフラに与える負荷と、ガソリン税を負担せずに走行することへの公平性の問題である。物理的な制約として、リチウムイオン電池の質量エネルギー密度(0.36〜0.72 MJ/kg)は、ガソリン(約42 MJ/kg)と比べて約60〜120倍もの開きがある。モーターの駆動効率が90%以上と高くても、実質的に20〜40倍の差が残る。実用的な航続距離を保つには、どうしても重く大きなバッテリーを積まざるを得ない。

 実際、同クラスのガソリン車より200〜300kgほど重くなり、日産リーフでバッテリー容量を40kWhから60kWhへ増やしたケースでは、それだけで約150kgの重量増となる。重い車体とモーター特有の高トルク、そして回生ブレーキの組み合わせは、タイヤや足回りへの負担を間違いなく高める。EVの普及を後押しした政策的な優遇期は終わりを迎え、これからは社会インフラの維持費を応分に担う成熟した乗り物として扱われる。
 この道路インフラ財源の問題は日本に限った話ではない。国際エネルギー機関(IEA)の試算によれば、EVの普及にともなう燃料税収の減少により、2035年までに世界全体で約1600億ドルの純税収損失が生じるとされる。日本の重量課税への移行は、世界に先駆けたインフラ維持財源の再構築に向けた先駆的な試みともいえる。

 こうした流れを受け、自動車メーカーの開発アプローチも変わりつつある。これまでのバッテリーを多く積んで航続距離を延ばす手法から、エネルギー密度の向上や車体構造の見直しを図り、重さを抑えながら効率を高める方向へと軸足を移している。
 例えば、2026年秋に登場予定のスズキの軽乗用EV「e SKY(eスカイ)」は、薄型・軽量なLFPバッテリーや専用台車を採用し、車両重量を約1.1t前後に抑えつつ電力量消費率97Wh/kmという高い電費性能を実現した。激戦化する軽EV市場では、中国BYDの「ラッコ」が発売2週間で1000台を超える受注を集めるなど、重量とコストの制約が厳しい領域での効率化競争が加速している。

 毎年の自動車税に加え、車検時の負担も変わる。自動車重量税では、2028年5月1日以降の車検からEVやプラグインハイブリッド車(PHV)に重量に応じた特例加算が導入される方針だ。平均的な重さを超える車には相応の負担を求めつつ、軽量なモデルには配慮を残す仕組みとなる。
 すでに環境性能割が2026年3月末で廃止され、グリーン化特例も2028年4月末までの2年延長にとどまるなど、税制全体の移行は進んでいる。車を買うときの負担を軽くする一方で、持っている間や使う段階では適正なコストを求める。今回の重量課税への移行は、そうした方針を形にする大きな節目といえる。

◆〇 新規登録時期により分かれる境界線
 今回の重量課税は、あくまで2028年以降に新車として登録されるEV・FCVが対象となる。いま街を走っているEVや、現在中古市場に出回っている車両が直ちに増税されるわけではない。
 日本の税制は新車登録のタイミングで課税方式が決まるため、2027年までに登録された車は、中古として持ち主が変わっても従来の税区分が引き継がれる。つまり、2028年以降に新車を買うか、それ以前の登録車を選ぶかで、購入後の維持費を計算する前提が大きく分かれる。

 このルールの違いは、中古車市場において将来の税負担が読みやすい車という新たな価値を生み出す。自動車ローンや長期リースを扱う金融サービスでも、年式によって将来のコスト変動リスクを切り分ける対応が進むだろう。維持費の見通しがあらかじめ立っている既存の登録車は、家計の不確実性を嫌う層にとって、極めて合理的な選択肢として存在感を増していく。

 注意したいのは、2027年度の税制改正で車体課税のあり方全体が議論される点だ。詳細な税額や軽EVの扱い、そして既登録車の将来的な取り扱いなど、すべての条件が固まったわけではない。車選びにあたっては2028年以降の新規登録車が重量課税の対象になるという決定事項と、これからの議論の行方を分けて捉える必要がある。
 毎年の自動車税と、車検時の重量税は別々の制度だが、どちらも重量を軸にした体系へと移行していく。これからのEV選びは、こうした新しい費用体系を前提に進められる。

◆〇 技術革新と海外輸出が生み出す相場
 中古EVの価格が手頃になりやすい理由には、市場の需給バランスだけでなく、世代交代の早さによる価値の目減りが影響している。2025年の国内におけるバッテリー式電気自動車(BEV)の新車販売台数は6万677台と、乗用車全体の約1.6%にとどまった。
 その一方で、中古車情報サイトのグーネットに掲載されたEVの台数は、2023年5月の3832台から2025年3月には6781台へと増えている。新車の普及ペースに先駆けて、中古市場への供給が膨らみ始めている状況だ。

 さらに、バッテリー性能や航続距離など技術の進歩が非常に早く、新型が出るたびに古いモデルが見劣りしやすいという事情もある。新車時の値引きや手厚い補助金も中古相場を下押ししており、専門メディア(EV DAYS)のデータによれば、EVの5年後の残価率は
「25〜36%程度」
と、ガソリン車やHVに比べて低い。会計上の定率法による加速度的な減価償却と同じように、技術の進化が初期モデルの価値を急速に落としている。

 先行する海外市場を見てもこの傾向は顕著だ。IEAの報告によると、世界最大のEV市場である中国では、3年落ちEVの残価率が約42%まで低下(中古車平均は約50%)しており、中古車ディーラーの約80%が「車齢5年を超えるBEVの買取を拒否している」という。技術進化の早さと初期モデルの見劣りが、中古価格を押し下げる構造は世界共通の課題となりつつある。しかし見方を変えれば、近所の買い物やセカンドカーとして割り切って使う層にとっては、十分な実力を持つ車を安く手に入れる好機でもある。

 新車を買う側にとって残価率の低さは悩ましい問題だが、中古で買う側には好都合な条件となる。興味深いのは、国内で出回る量が増えても、それがそのまま在庫過多による値崩れを起こしているわけではない点だ。
 2024年に中古となったEV約11万台のうち、実に約9万4000台が海外へ輸出されたという試算がある。国内の需要が追いつかない分を、海外への輸出網がうまく吸収している。中古EVの相場は、技術革新のスピードと、世界をまたにかけた流通のバランスの上で成り立っている。

◆〇 車体重量と保有年数とリセールの軸
 中古EVにかかるコストを考える際、目先の車両価格だけでなく、買った後の税金や手元に置く期間、手放す時の価値までを総合的に見渡す視点が欠かせない。選ぶ際の軸となるのは、おもに車体の重さ、保有する年数、そしてリセールバリューの動向である。
 まず意識すべきは、2028年以降の税負担を左右する車両重量だ。軽自動車サイズのEVである日産サクラは約1.1tだが、中型モデルの日産リーフになると約1.5〜1.8tに達し、大型モデルでは2tを超える車種も珍しくない。どの重量区分に入るかで毎年の税額が変わってくるため、本体価格の安さだけでなく、車検証の重さをしっかりと確認しておきたい。

 自分がその車を何年乗るかも、税制変更の影響を測る重要な要素となる。2〜3年程度で乗り替える前提なら、従来の税制が引き継がれる既存車両のメリットをフルに活かせる。一方で、10年近く長く乗るつもりであれば、今後の制度改正で不利になるリスクも考慮しておく必要がある。
 あわせてリセールバリューの動きにも目を配りたい。新車の税負担が増えることで、かえって維持費の安い中古EVの需要が高まる可能性もあるが、市場全体の相場変動に巻き込まれるリスクも併せ持っている。

 こうした将来の不確実性に対して、現場も無策ではない。中古車市場では、電池健全性(SOH)などの診断データを開示して、バッテリーの状態を見える化する動きが進んでいる。また、日産が用意している新車登録から8年または16万kmといった手厚い容量保証を、中古車の購入者がそのまま引き継げる仕組みも整ってきた。
 この保証期間の存在は、将来の中古車価値を左右する大きな境目となる。先行する中国市場では、2026年6月末時点でNEV(新エネルギー車)保有台数が4897万台に達した一方、2026年末までに車齢8年の保証期限を迎える車両が260万台に達すると見られている。保証が切れた後の高額なバッテリー交換費用負担は中古車価値を直撃するため、中古車を長く乗る上では保証の引き継ぎと電池状態の確認が欠かせない選定条件となる。

 税制が重量基準へ変わることは、メーカーに軽量化技術の追求を促し、中古車事業者に新しい査定基準をもたらし、行政には安定した道路整備財源をもたらす。結果として、EVを取り巻く業界全体の水準を引き上げる原動力になっていく。

◆〇 制度移行期に求められる賢い車選び
 2027年度の税制改正で具体的なルールが決まるまでは、すでに確定した事実と、これからの議論の余地を冷静に切り分けて考える姿勢が求められる。
 制度の過渡期にあるいまの中古EV市場は、新車時から値下がりしている、2028年以降の新方式が適用されない、バッテリー状態が確認しやすくなった、という好条件が揃っている。将来の増税懸念だけで購入を見送るのではなく、登録時期や車体の重さ、手元に置く期間を総合的に見積もることで、賢い選択が見えてくる。

 EVの税金が重量ベースへ変わるというニュースは、エコカーとしての特別扱いが終わり、社会に根付く当たり前の乗り物へと成長した証拠でもある。これから中古EVを選ぶ際は、店頭の支払総額だけを見比べるのではなく、持っている間の維持費も含めてトータルで損得を判断するスタイルが当たり前になっていく。
 今後は、詳細な税率や軽自動車規格のEVの扱い、さらには走行状況に応じた負担のあり方などが焦点になる。こうしたルール変更の波を正しく把握することで、中古EVはむやみに避けるべき対象から、自分のライフスタイルに合わせて使い倒す実用的なツールへと変わっていくはずだ。
************************* ここまで
実際に、来年(2027年)末頃を目途に、車両入替えを考えているので、この周辺の情報は
フォローし続けていく必要が有る。

我が家には2台の車が有り、1台はスーパーカー
「一回の走行距離が50km以下の近所のスーパーに通うのが主用途の車」

もう一台は、山行の遠征などで、半月程度の長期間・外出をし、
折り畳み自転車のような過剰な荷物を含めて積載し、車中泊を年に「100泊以上」して、
走る時は1日に1000kmを越えて走る ような使用方法を想定する車

そして自宅には、車に充電する事が可能な「太陽光発電システム」を備えている
**「V2H」設備の部分は、後付けで設備追加する計画

さて、あと4年後くらいまでの間に、どのくらい「私の車世界」が変わるのやら・・・
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