キンドル版を読んだ。長谷川裕一著
ザンスカール建国戦争終結後、地球連邦が力を失っていることが周知となり、世界は戦国時代の様相を呈した。
それは継続的な生産と流通の途絶を生み、世界の工業技術さえ退行が始まっていた。
宇宙世紀0169年。
アッシュ・キングは武装輸送団「無敵運送」を率いて僅かなりとも流通の手助けをしていた。もちろん邪魔をするものはモビルスーツで排除しながら。
ある日アッシュは意志の強そうな目をした少女を救い、無敵運送に入社させた。
その日からアッシュは単なる運送業から新たな世界を作る第一歩を踏み出すのだった・・・。
ゴーストの16年後の世界が舞台だが、フォントは昔のままの姿で再登場。他にもにくいところを突く再登場キャラクターがいるが、流石に年月が経っているのでこれまでの作品ほどではない。
そして本作ではまさに「世界」そのものも主役のようなもので、なにしろ荒廃が進んで技術の退行まで起こってしまっているので、全然これまでのようにはいかないのだ。
そして中盤からはおそるべきラスボス「首切り王」が登場し、その後本作の目玉である大仕掛けが展開し、鬼のように盛り上がる。
ちうわけで非常に面白いのだが、化夢宇留仁的にはいくつか気になるところもあった。
まずは登場するモビルスーツのほとんどがミキシング・ビルド機なのだが、あまりにもそればかりなのが変なのと、そこにあまりにもレアな機体のパーツが使用されすぎているのも気になった。
やはり量産機がそのまま使用されているケースのほうが多いと思うし、レア機体のパーツはやはり基本ありえないと思うので、特別な理由が無ければ量産機のパーツだけにしてほしかった。
アッシュとフォントのぶつかり合いが少し微妙とも思った。
というのもフォントが世界の安定のために連邦軍に地位を得ていくのに利用する男があまりにも嫌な奴で、結果的にフォントも少し嫌なやつに見えてしまうというか。
そして上記の「首切り王」があまりにも世界の終末を体現していて、ちょっとつらい。
そもそも世界の退行が始まっているという設定だけできついのに、それをものすごく強調する設定のキャラなのだ。
あとは最後の大仕掛けが、頑張ってはいるのだが少し説明不足になっている感も。
ちうわけで滅茶苦茶面白いのだがなかなかクセの強い作品でもあると思う。
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