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2022年10月15日11:06

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インカ帝国 太陽と黄金の民族

を読んだ。カルメン・ベルナン著/大貫良夫監修
 「ナポレオンの生涯」と同じ創元社の絵で読む世界文化史シリーズ。

第1章 黄金郷(エルドラド)を求めて
第2章 インカ征服
第3章 変貌する社会生活
第4章 教会とインカの宗教
第5章 インカの復活
第6章 再発見されたインカ

 まず「ナポレオンの生涯」に輪をかけて読みにくいと言っておく(笑)
ナポレオンの場合はなにしろ主役がはっきりしているのでまだしも読めたが、本書は主役不在で登場人物が多く、言及される内容も歴史、宗教、社会、文化、秘境探検(笑)と、ばらばらな上に、扱われている期間も400年以上に及び、もうなにがなにやら(汗)
というわけで大混乱しながら読んだ上での印象をいくつか挙げてみる。
 インカ帝国も平和的な国ではなかった。
やはり帝国を拡張する過程では血も涙もない殺戮を繰り返している。さもありなん。
しかし帝国の治世は完全独裁ではあるものの、労働力を税収とするのでその材料は提供するとか、緊急時には国庫を開放して援助するとか、それなりに国民が満足できるような配慮はされており、長い目で統治していたのが伺える。
なによりその後のスペイン人の支配と比べたらこの世の楽園と言える(汗)
 スペイン人とキリスト教は最低である。
スペイン人に関しては、なにしろ1500年代のことなので他の国だったとしても変わりはなかったとは思うのだが、事実としてやったのはスペイン人なんだから仕方がない。
そしてキリスト教は当時と大して変わってない(汗)
スペイン人の支配はいわゆる植民地支配の典型で、その国土と住民を食いつぶすことしか考えておらず、現地の文化や宗教などは根こそぎ破壊し尽くし、労働力と産物は奪い尽くす。
しかも南米の歴史として考えると、それが何代にも渡って続くのである。
そんな状況に追い込まれたインディオ達の心境を思えば、まだしも民族浄化の方がマシなような気さえしてくる(汗)
もちろんペルーやコロンビアなど独立した国はいくつもあるが、それらはあくまで植民者達が故郷に対して独立しただけで、原住民の立場は大きく変わっていないのだ。
 マチュ・ピチュが謎すぎる。
人里離れた山のてっぺんにある隠れ皇居(?)な上にスペイン人が帝国の要人を殺しまくり、インカの神殿と見るや破壊しまくるので知っている人もあえて教えなかったのだろう。マチュ・ピチュはインカ帝国の歴史には一切登場しない(汗)
なのでスペイン人の征服から400年近くも経ってから再発見されてからが断定できるマチュ・ピチュの歴史の全てであり、それ以外はとにかく謎(汗)
化夢宇留仁は新婚旅行でペルー、メキシコをまわったのだが、マチュ・ピチュは別荘と言うにはでかく、都市と言うには小さすぎ、規模的にはドラクエに出てくる大きな街くらい(笑)で、やっぱり見れば見るほど謎が深まるばかりだったが、どこもかしこも実に魅力的で、当時(1500年頃/汗)のマチュ・ピチュに1ヶ月くらい住んでみたいと思った。
 巻末には例によって資料編があり、様々な資料の断片が紹介されるのだが、そこにちょくちょく(…)という記述がある。
おそらく中略のつもりなのだと思うが、今の感覚で見ると著者が書かれていることに対しての「それはどうやねん?」という意見を表明しているように感じ、また書かれていることもそうであっても不思議ではない滅茶苦茶なことが多いので(笑)、少々混乱した。
 最後にいきなりナスカの地上絵の話。
言われてみればこれもペルーだった。しかしあまりにもそれまでの流れとつながっておらず、違和感しか感じない。
そしてもちろん地上絵も謎ばかり。
化夢宇留仁も飛行機からいくつかの地上絵を見たが、謎だった(笑)
 ちうわけで謎めいたインカ帝国の本なわけだが、なんだかんだ書いたがやっぱり一番印象的なのはスペイン人とキリスト教の蛮行で、読んでいて気が滅入るのは間違いない(汗)
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