を読んだ。
ジェラール・ド・ヴィリエ著/大友徳明訳
テヘランの空港に降り立ったマルコ・リンゲは、夜中の1時だというのに熱気に溢れた空気に眉をしかめ、迎えが来ていないことに困惑していた。
美しいドイツ人スチュワーデスのヒルデガルデに空港関係者が乗るバスに便乗させてもらってホテルにはたどり着いたものの、マルコの心配は尽きなかった。というのも彼の抱えている鞄の中には1千万ドルが入っていたのだ。
彼の任務はその金をシャルバーグというイランCIAの責任者に渡すというものだったのだが・・・。
もちろんその金は奪われるのである(笑)
今回のマルコは不慣れなイランの複雑な状況に翻弄されまくり、ほとんどいいところがない。
まあそれはこのシリーズ通していつものことなのだが(笑)
出色は現地で雇ったドリューのキャラで、むしろ主役は彼の方だと言っても差し支え無さそうである(笑)
一番興味深いのはイランの文化、政情、食べ物、などなど、その空気感とでもいうべきもので、この作者はほんとにそういうのを描くのがうまい。
漫然と見知らぬ国の雰囲気を感じつつ、いつの間にかCIA、イラン秘密警察、ソ連も絡む謎めいたプロットに乗せられ、最後は絶望的な状況で一発逆転の賭けに出て盛り上げる。
旅行記がいつの間にか本格的なスパイ冒険小説になっているような感じで、非常に楽しめた。
こんな展開の中で3人もヒロインを登場させるのも、もはや著者の執念とも言えると思うが、ちゃんと成立しているのは見事。
このシリーズは読むごとに予想よりも楽しませてくれて嬉しい♪
表紙のおばちゃんはなんとかしてほしかったが(汗)
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