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2021年05月29日09:51

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死者の入江

カトリーヌ・アルレー著。創元推理文庫1971年6月25日9版。
 昨日会社の昼休みに読了。
いきなりこんなに古いしかもSFでもないなんだかよくわからない小説を読んだのはなぜかというと、そもそも化夢宇留仁は古い文庫本の表紙が好きという変な癖がある。
それで古い文庫本15冊セットというのが安かったのでヤフオクで落札。
その中から何気なく手にとったのが本書だったというわけである。
 で、本書の内容だが、カテゴリーとしては一応ミステリー&サスペンスといったところだが、あたかも恐怖小説のような描写で進む。
病後の療養に別荘にやってきた夫婦だったが旦那が急用で帰ってしまい、残された主人公(?)である奥さんが一人で恐怖体験を繰り返すわけだが、このへんは古い割に文章も読みやすく、面白くないこともない。

 この先ネタバレ。
物語が始まった瞬間から普通の人なら旦那が怪しいと思うだろう。そしてそれは残念ながら正解。しかし本書は本格的犯人当てミステリーというわけではないのでそれは欠点ではない。
意外だったのはその動機と、それがわかってからの矛盾と混乱の嵐のような展開で、それまでとは雰囲気も大きく変わり、それどころかこれまでほぼ一人称に近い感じで主人公アダ視点で描かれていたのが突然浮気相手視点となり、最後は旦那視点で終わるなど、実験小説みたいな側面も。
そして矛盾やら無理な事象やらもてんこ盛りになり、一言でいうともはやドリフ(笑)
おかしな点をいくつか挙げると、アダがショック死する計画だったのにそのあとアダとともに警察に行くという計画。これはアダの死体とともにという意味だったのか?
アダに届いた浮気相手からの手紙を旦那が見つけているというのはいいのだが、アダから出した手紙まで入手しているというのはどう考えても不可能。
最後に絶望する旦那だが、その前に考えていた崖下に降りて証拠を隠滅するのはなぜ放棄したのか?
などなど。
とりあえず最後の視点の移動の効果もあって、著者が読者にどう思ってほしかったのかがさっぱりわからなかった(笑)
でも面白くなかったわけでもない(汗)
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