
小澤征爾の指揮するバルトークとベートーヴェンを聴いてきた。
新日本フィル特別演奏会 5月8日(木)19時 すみだトリフォニーホール
指揮 十束尚弘 ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」
休憩
指揮 小澤征爾 バルトーク:弦楽のための喜遊曲
休憩
ベートーヴェン:レオノーレ序曲第3番
小澤さんが病に倒れてから初めて聴く演奏会。プログラムの前半を十束尚弘が指揮、後半を小澤さんが指揮した。小澤さんの指揮した曲の間にも10分間の休憩が入った。
前半のハイドンはきっちり構築されたベートーヴェン初期の交響曲といった塩梅。立派な演奏だが面白みがない。ある種ゆるさのないハイドンはちょっと退屈。オーケストラもなんとなく堅苦しい感じが否めない。
休憩を挟んで小澤さん登場。オーケストラのメンバーと一緒に入場する様はサイトウキネンや水戸室内でお馴染みだ。
バルトークが始まるとオーケストラの音が一変した。型枠が外れ解き放たれたような響きが宙を舞う。やはり凡百の音楽家とは格が違うと納得。一緒に行った友人も「別のオーケストラみたい!」と感嘆していた。
艶のある弦楽器の音色、バシッ!と決まるピチカート、すべてが素晴らしい。小澤さんの指揮する姿も元気そのもので、病のことなど微塵も感じさせないものだ。
終わって10分の休憩。今度はフル編成のオーケストラがステージに並び、小走りで登場した小澤さん。ベートーヴェンを力一杯振り切った。オーケストラもフルートのソロ、舞台裏のトランペット・ソロなどとても上手だった。
指揮台には椅子があり、水の入ったペットボトルが置かれた舞台を見れば、小澤さんの体調が未だ十全でないことは分かる。
それでも我々には、「ボクはこんなに元気ですよ!」とアピールする姿に音楽を超えた感動を覚えた演奏会だった。
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