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2026年09月22日06:44

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映画「ヒンド・ラジャブの声」

(ネタバレあり)

監督・脚本カウテール・ベン・ハニア。チェニジア・フランス合作。
第82回ベネチア映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)受賞。
監督が、実際の緊急通話記録をもとに製作した、緊迫の事実再現ドラマ。


イスラエル軍による攻撃が続いているパレスチナ自治区、2024年1月29日。

パレスチナの人道支援組織「パレスチナ赤新月社」(赤十字社のようなもの)のボランティアのオマールは、戦闘地域から避難中の少女からの「助けて」との電話を受ける。

少女は半ばパニック状態で話はなかなか要領を得なかったが、通話でひとつひとつ確認すると…

少女は6歳で名前をヒンド・ラジャブ・ハマダといい、家族と乗用車で避難する途中、イスラエル軍から銃撃を受け、家族は全員死亡。

少女だけに弾が当たらず、今、車の中に隠れているが、今も時折銃撃が続いている、早く助けて!という、緊迫した内容だった。

オマールはこの現場に救急車を向かわせる手配の依頼をする。たまたま救急車がその場所から約8分の近い距離にあることも判明した。

しかし、たとえ救急車といえども、イスラエル軍と交渉して許可を得なければ、攻撃を受ける危険性があり、現場には近づけない。関係機関を経由し、許可を得るための交渉が開始されるが、なかなか許可が下りず時間だけが過ぎていく。果たして少女を無事に救えるのか。



個人的に、昔はイスラエルと云う国に対して親近感を持っていました。
村松剛氏の著作「中東戦記」や「血と砂と祈り 中東の現代史」を読んでいた、学生の頃は、自国の生存を賭け、周辺のアラブ諸国からの度々の攻撃の苦難を退けるイスラエルを応援する気持ちがありました。    

しかし、近年のイスラエルよる不当な攻撃、非道行為は全く許せません。
イスラエルのネタニヤフ首相にはガザへの攻撃に関し、2024年11月21日に国際司法裁判所(ICC)から、戦争犯罪や人道に対する罪で逮捕状が発出されています。

ICCから逮捕状が出ている点では、ネタニヤフはウクライナ侵略のロシアのプーチンと同じ戦争犯罪者ですが、イスラエルに対する国際的批判の声はプーチンよりもかなり低い。もちろんトランプの米政府がイスラエルを全面支援・支持している背景があります。

なお、イスラエル全面支持のトランプ米政府は、ICCの裁判官かつ所長で日本人の赤根智子氏に対し、個人制裁措置を課す(資産凍結及び入国禁止等)という暴挙に出てます。

それに対し、国際法の支配を重んじ、赤根氏のICC就任を推薦してきたはずの日本政府の高市首相は「残念」との感想を述べた程度で、米政府に対する批判も抗議もなし。日本人である赤根氏が不当な圧力と人権侵害を受けているにもかかわらず。


それで、本作の話に戻って、映画の結末ですが(以下、ネタバレ)…

散々待たされた結果、許可が下りて、救急車が少女ヒンド・ラジャブを救出に向かいますが(約8分の短い距離)、その僅かな距離にもかかわらず、許可を得ていたはずにもかかわらず、救急車は攻撃を受けて破壊され、救急隊員2名は死亡。

そしてヒンド・ラジャブとも連絡が途絶え、その後、死亡しているのが発見されます。
ヒンド・ラジャブと家族が乗っていた乗用車には300発以上の弾痕があった、とのことです。

(完)




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