プレジデントで中尾センセのコラムに触れて
おもはずKEEPにコピペしてしまいましたぁ
特に最後の一文が刺さりましたぁ
「失敗は知識であり、情報であり、知恵であり、よりよい未来を築くための資源なのです。」
うーん、失敗をリソースといっていただけると
これまで失敗をいやっというほど
60年ほどやってきた(^O^)も
キュウサイされるというものですね
うーん、このコラム、
何度も読み返したいと
つくづく想う(^O^) なのでした(^^♪
smile(^O^)
中尾政之「致命的ミス」はどうすれば防げるのか
★失敗の根本原因は「無知」「無視」「過信」
自分の致命的なミスに気付いた瞬問 サーっと血の気が引いていく感覚..... 社会人歴が長ければ、 誰でも一度はそんな経験があるのではないでしょうか。 でも、企業の不祥事やシステム障害、個人情報の漏洩など、様々なヒューマンエラーがメディアを賑わせています。 そのような「まさか」の大失敗は、 なぜ繰り返されるのでしょう。
失敗を個人の責任にせず、構造や仕組みの問題として捉え直すのが、私が長年取り組んできた「失敗学」の根幹です。 失敗は、再発リスクを明らかにする貴重な検出器。 それを知識・経験として活用できるかどうかがの成熟度に直結します。
かつてなら「想定外でした」で済んだかもしれません。 しかし今は企業も個人も、失敗への対応が厳しく検証される時代です。 企業なら株価の下落やブランドイメージの毀損、個人なら人事評価への影響や周囲からの信頼失墜等々。本稿では、言い訳が通用しない時代に、個人、そして組織として、失敗にどう向き合い、どう活かすべきかを考えます。
私はこれまで、失敗に関する数多の事例分析をしてきました。 その中で強く感じるのは、どれほど複雑に見える失敗であっても、原因を突き詰めれば非常にシンプルな要因に行き着くということです。「無知」「無視」「過信」。 この3つがほとんどの
ミスの根本原因です。
私は以前、42人のエンジニアに「自分が経験した失敗の原因」を振り返ってもらう調査をしました。 221件中、ミスを防ぐためのルールや対策があることを知らなかった「無知」に起因するものが35%、ルールはあったが面倒くさがるなどしてやらなかった「無視」が9%、 自分に限っては大丈夫だろうと油断した「過信」%でした。
この3つの要因は純なので、設計組織の中で熟練エンジニアが事前チェックすれば容易に防止できます。 実際に、現在の製造では、このおよそ6割の失敗を未然に防いでいます。
しかし、どこまで突き詰めてもスをゼロにはできません。人間は必ず失敗を犯しますし、 対策に費やせるリソースにも限りがあります。 だからこそ重要なのは、失敗の性質を見極めることです。
取り返しのつかない致命的な失敗は何が何でも防ぐ。起きてしまった応急措置的な対応ではなく、 再発しない頑強なシステムを構築すること。 一方で、ケアレスミスとして軽視されたり、個人の「うっかり」で済まされたりする小さなミスは、あ
えてチーム全体で共有し、組織の学びに変えていく姿勢が大切です。
★個人を責めるのではなくプロセスや構造に着目
致命的な失敗はどう防げばいいのでしょうか。 具体例として、 2024年1月2日に羽田空港で発生した日本航空516便と海上保安庁機の地上衝突事故を考えてみましょう。
海上保安庁機が管制官の指示を誤認し、許可なく滑走路に進入したところに、JAL機が衝突した事故です。この事故では、海保機の機長が「管制官から離陸許可を得た」と証言していますが、実際には誰も許可を出していませんでした。機長は聞いてもいないことを「聞いた」と思い込んでいたのです。これは典型的な「過信」による失敗です。しかし、より深刻だったのは組織レベルでの「過信」 でした。 福岡空港や新千歳空港にはこのような誤入を防ぐ安全装置がついていましたが、羽田空港や成田空港には「優秀な管制官がいるから大丈夫」という理由で設置されていなかったのです。
致命的な失敗に、未知のものはほとんどありません。 私はかつて工学に関する失敗知識データベースを構築したことがあります。扱った1136件の失敗のうち「まったく前例のない失敗」は、4%にすぎませんでした。つまり96%の失敗は、すでにどこかで起きていたにもかかわらず、そこから十分な教訓が得られていなかったということです。
過去にほかの場所で起きた類似の事故や事例を知り、そこから何を学ぶか。どこまで丁寧に事例を調べ「ここでも起こりうる」と想定し、先回りして備えるか。それが致命的な失敗を未然に防ぐ、唯一かつ現実的な方法です。
一方、日常業務で起こる小さなミスはどうでしょうか? 例えば、報告書の記載ミスやメールの宛先間違い、といった「うっかり」による失敗です。これらはすぐにリカバリー可能なケースが多いものの、現場では個人の注意力や努力不足に帰されて終わってしまうことが少なくありません。ミスをした本人も「次から気をつけよう」 「もうこんなミスはしないぞ」と、精神論に頼った区切りをつけて終わらせてしまいます。あるいは、自分でリカバリーできたら 「忙しい上司の手を止めさせてまで報告するほどのことでもない」と、共有しないケースも多いでしょう。
私たちは失敗を「責任を問う材料」としてではなく「改善の種」として活用すべきです。 「なぜ起きたか」を丁寧にふり返り「再発を防ぐにはどんな仕組みが必要か」をチームで共有・議論することで、 業務の質がもう一段階引き上げられるからです。
個人を責めるのではなく、プロセスや構造に目を向ける この思想が浸透すれば、ミスをした本人も周囲も、建設的に次の行動に向かうことができます。
たいていの失敗には予兆があるものです。 「ハインリッヒの法則」と呼ばれる経験則では「1つの重大事故の背後には2の軽微な事故があり、そのさらに下には300の異常が潜んでいる」とされてきました。ただし、これは1920年代のアメリカの損害保険会社のデータに基づいた古い経験則です。 さらに安全装置や管理体制の整備が進んだ現在では、 1:100:1000以上という末広がりの構造になっているというのが私の実感に近いところです。
多くの場合、現場ではちょっとした違和感が先に表れています。 その「まだ形になっていない小さな予兆」に気づけるか否か― 熟練した技やベテランほど難しいかもしれません。日々の業務に慣れてしまう「何かおかしい」という小さな違和感を 「気のせいか」と流してしまいがちだからです。
しかし、この小さな予兆をテクノロジーの力で可視化する取り組みが、すでに始まっています。 最新の工場では、作業員がボディカメラとインカムを装着し、気になったことをつぶやく仕組みが導入されています。
「ちょっと変だな」「どこかおかしいな」といった何気ない発言をAIが解析し、 異常の兆候を早期に検知するのです。同時に映像解析により作業手順のわずかな違いや潜在的な危険行為を自動検出し、人間の感覚だけでは捉えきれない違和感をデータ
として可視化しています。
このように、人間の感覚だけでは捉えきれない違和感を、 データとAIの力で拾い上げる。 特にロジスティクス分野では、こうしたDXによる改善が経営に直結する成果を上げています。 物流倉庫での作業効率化や配送ルートの最適化など、小さな気づきの積み重ねが競争力につながっているのです。
ビジネスの現場で、人為的なミスを完全になくすことはできません。しかし、それをできるだけ減らすために、個人レベルで工夫できることはたくさんあります。
メールや契約書など重要な文章を送る前にAIに読ませて、言い回しや事実関係に誤りがないかを確認する。 社内の会議予定や締め切り、訪問アポなどを複数のデジタルデバイスで同期させ、うっかりミスやスケジュールのダブルブッキングを防ぐ。 あるいは、社内SNSやチヤットツールを使って失敗事例や気づきを素早く共有し、チーム全体で対策を考えるといったことです。こうした小さな工夫の積み重ねが、大きなトラブルの芽を摘むことにつながります。重要なのは「個人レベルの予防」が、やがて 「組織全体の知恵」に変わっていくことです。
★失敗を隠すのではなく「学ぶ」文化にしていく
私のもとには、企業から「失敗の原因を調査してほしい」という依頼がよく来ます。 けれど現場を見てみると、「いつどこで何が起きたか」すら記録に残っていないことがあります。 せっかく気づきがあっても、それが次に活かされないのです。
なぜ失敗が起きたのか。その背景を丹念に掘り下げ、現場で共有し、プロセスを見直す地道な作業こそが、将来のより大きな失敗を防ぎます。
まずは、次の3つを意識してみてください。
1つ目は「なぜ」を繰り返すこと。「なぜその手順を踏んだのか?」「なぜその確認が抜けたのか?」と原因を丁寧にたどっていくと、構造的な問題が見えてきます。
2つ目は、ミスを隠さず、共有する習慣をつくることです。週に一度、小さな気づきや失敗を話し合う機会を設けるだけでも、現場の感度は高まります。
3つ目は、失敗を責めず、歓迎する文化を育てることです。 リーダーが 「よく言ってくれた」「その経験はチームの財産になる」と一言かけるだけで、職場の空気は変わります。失敗がシステムの欠陥を明るみに出し、改善への道筋を示してくれるでしょう。
失敗を活かす組織づくりは、リーダーの意識から始まります。 部下がミスを報告しやすい雰囲気をつくり、一緒に考える姿勢を示す。 そして改善策を実行に移し、その成果を評価する―こうしたサイクルを回すことで、失敗は組織の財産に変わっていきます。私も、失敗を隠す文化から学ぶ文化に変わった途端、業績が大幅に改善したケースを何度も見てきました。
失敗を恐れず、むしろ歓迎する組織こそが、変化の激しい時代を生き抜く力を持っているのです。
イノベーションとは、挑戦の繰り返しです。 そして挑戦には、試行錯誤がつきものです。 私は「失敗とは、試作品を作るようなものだ」と学生に伝えています。 試作品から何を学び、どう改善するか。 それができるかどうかで、人や組織の可能性は決まります。 失敗は知識であり、情報であり、知恵であり、よりよい未来を築くための資源なのです。
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