1人の航空ファンとして、以下の防衛省の発表に関して、批判的所見を述べます。
� 崔羚饌Δ�ら訓練海空域に関するノータム(航空情報)が事前通報されてなかった」
ノータム(NOTAM)は国際民間航空における運用であって、軍用機は国際法的に義務化されていません。
今回の海域は、日頃から米軍も訓練空海域としており、そもそも民間航空路等は設定されていませんので、中国側が必要なしと判断したとも考えられます。
そして中国海軍の空母のような重要な艦隊の行動については、日頃から日米共同で人工衛星をはじめ様々な方法で監視しており、出港時から行動把握しています。
もちろん、中国空母から離発着する飛行機の位置情報等については、自衛隊ではレーダーサイ卜でリアルタイムにすべて把握しています。
結局、今回の件に関してノータム事前通報の有無なんて、ほとんど意味がありません。
�◆�30分もの長時間のレーダー照射をしたことは危険行為」
探索用レーダーの照射は別に危険行為ではありません。
ミサイルを標的にロックオンするための火器管制レーダーの照射については、攻撃準備であり、危険行為とみなされます。
今回、中国側は「探索用レーダー照射だった」と発表しており、自衛隊も「火器管制レーダーだった」とも「ロックオンされた」とも発表していません。
自衛隊としては、最新型レーダーでは「探索用も火器管制も兼用可能」であるため、危険度は一緒だと言いたいらしいのですが、中国側の主張に完全には反論できていません。
本当に「火器管制レーダーでロックオン」された危険な状況の場合なら、標的にされた側は直ちに回避行動を取るので、そもそも自衛隊機が30分も照射され続けること自体が異常です。
自衛隊機が回避行動もせずに30分も照射され続けていたのは「中国側は演習だし、実弾を撃ってくるはずがない」との判断があったのではないですか。
いずれにしても、照射時間の長さに比例して危険度が増す訳ではありません。
本当にミサイル攻撃する気であれば、火器管制レーダーでロックオンして攻撃まであっという間です。
��「自衛隊機は安全な距離を保っていた」
スクランブル発進した自衛隊のF15J戦闘機は中国軍機から約50kmの距離でレーダー照射を受けたことが判明しています。
50kmという距離はジェット戦闘機はマッハ1程度で飛んでも約2分の距離、お互いが近づく方向に飛べば約1分でニアミスの危険あり。
また、F15J戦闘機の中距離ミサイルAAM-4は射程100km。
従って50kmはジェット戦闘機同士では安全な距離とはとてもいえません。
中国側が演習を妨害されたと受け止めてもおかしくありません。
�ぁ崋�衛隊は適正な領空侵犯対処をしていた」
領空侵犯対処…自衛隊が設定している防空識別圏(領空の外側)に国籍不明機が侵入し、かつ領空侵犯する方向に進む場合、自衛隊機はスクランブル発進して国籍不明機に対して警告等対処します。
相手国機が防空識別圏に入っても、領空侵犯に進まない状況の場合は、領空侵犯対処行動はありません。
今回、中国海軍は公海上での空母からの離発着訓練をしていたのであって、到底、日本の領空に侵入するような訓練状況ではなかったはずです。
実際に自衛隊側は「中国軍機に領空侵犯の怖れがあった」かのような発表は一切していません。もともとそんな状況ではなかったため、できないのです。
今後、高市政権の方針として日本の防衛費は2年前倒しで大幅増額、2027年から財源確保のため所得税の増税(防衛増税)の案が出てきました。
中国軍の脅威を日本国民に煽って防衛費大幅増・防衛増税をすんなり認めさせる世論づくり…個人的に今回の騒ぎは、高市政権の“宣伝”だと思ってますよ。
(追記)
掲示画像は12月7日の茨城県百里基地航空祭で撮影したF15J。小松基地の第303飛行隊所属機。
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