を読んだ。クライブ・カッスラー著/中山義之訳
1954年1月。コロラド州の空軍基地より飛び立った輸送機が消息を断つ。
その機には人類が滅亡しかねない恐るべき兵器が積み込まれていた。
1988年9月。ダーク・ピットは最近の恋人であるコロラド州の婦人下院議員ローレン・スミスの山荘で、古い飛行機の酸素タンクと前輪を見つける。その基部がねじ切れているのが気になり、調査を開始するピットだったが・・・。
ダーク・ピットシリーズ第5作(発表当時は第4作だと思われていた)で、タイタニックを引き揚げてからだいたい3ヶ月後からの出来事が描かれている。
表紙を見て巨大なタイタニックの次が、輸送機とはいえタイタニックと比べれば遥かに小さな飛行機で二番煎じな上にスケールダウンしすぎなのだが、もちろんそれは杞憂で、本作は輸送機を引き揚げてからがむしろ本番なのだ。
とはいえ失われた機体を見つけ出すまでの展開も、相変わらずめちゃくちゃワクワクさせてくれる。
特に2つの遺留物の共通点が明示されたときには思わず膝を打った。
そして本作ではピットたちの物語とは別に、もう一つ全く異なる物語が同時進行する。
それが南アフリカ連邦(現南アフリカ共和国)を舞台としたAAR(アフリカ革命軍団)にまつわるもので、ここで元英海軍大佐であるパトリック・マッケンジー・フォークスを襲った悲劇から驚くべき計画が動き出すのだ。
このフォークス大佐が見た目といいやることといい、ワンピースに出てくる白ひげみたいなやつで、滅茶滅茶かっこいい。狂ってるけど(汗)
そういうわけで2つの物語が最後には別々なまま同じところに集約するというなかなか珍しい展開なのだが、そこに至るまでも、ラストの盛り上がりも見せ場の連続でまさに息をつく暇もない。
ネタバレになるので書かないが、後半にはやっぱり巨大で一部では有名なあれも出てきて大暴れしてくれ、それを日本人が読むと「それはあの頃日本がやりたかったことや〜〜〜」と思うのだ(笑)
その「あれ」の喫水線を下げる理由が判明することろもこれまた膝を打つ。
ちうわけでいつものカッスラー節なのだが、相変わらずかっこいいおっさんが山程出てくるし、文章も読みやすい上に想起させる映像がかっこよく、まさに冒険小説のお手本といえる内容なのだった。
「タイタニックを引き揚げろ」は素晴らしいできだったが、本作も負けてない。
・・・・・・しかしあれは34年間もどうやって生き延びてたんだ???
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