を読んだ。松屋健二訳
三人の裏切り者
クルト・マール著
チェリッシュ中尉が目を覚ますと、テラ宇宙艦隊に編入された元植民者のオリヴァ・ローンに光線銃を突きつけられていた。
抵抗は成功するかに見えたが、敵はローン1人だけではなく、チェリッシュは強制的に彼らを乗せてガゼルを緊急発進させることに。
目的地も定まらず、チェリッシュには彼らの目的がわかるまで時間がかかったが、事件を聞いたローダンは即座にその危険性に気づき・・・。
チェリッシュがとことん酷い目にあう話(笑)
しかし緊迫感とサスペンスはこれまでのシリーズでもトップクラスの出来で、なかなか盛り上がった。
それにしてもわかっていたとは言え、自分の生死を気にされなかったチェリッシュがかわいそう。
戦慄
ウィリアム・フォルツ著
マーカス・エヴァソン率いる潜入チームは、エバン人たちの闘技場で、連絡員である剣士が巨大な龍のような怪物と戦うのを指を加えて観戦した後、その戦士マタールに潜入調査員であるゴルトシュタインと引き会わされたが、ゴルトシュタインは原因不明の病でまともに話ができる状態ではなかった。
そして困ったことに、剣士マタールが予想以上に知能が高く、彼らがエバン人ではないことを見抜いているらしかった。
仕方なくマタールを誘拐して宇宙船ファウナまで連れて行って離陸するが、その後船内で奇妙な病気のような症状が連続して発生し・・・。
新たな作者の登場だが、終盤までは大いに不満だった。
まずエヴァソン率いるファウナのクルーたちが、エヴァソンを筆頭にまるで旧ソ連の軍隊みたいな杓子定規の頭カチカチで、、ローダンの優秀な部下らしい柔軟さを全く感じさせない。
また船内で発生した事態に対しても、ホーンブロワーの時代みたいな対処しか出来ず、想像力が無さすぎる。
自分たちの仲間にテレキネシスやテレポートまでできる存在がいるのに、なんでそっちの可能性を考慮しないのか?
また容疑者の絞り込み方や防御策も原始的すぎてイライラした(汗)
しかしラスト近くになって畳み掛けるような種明かしが始まるとなかなか盛り上がり、オチもある程度予想はできたものの、SFミステリーとしてまあまあ楽しめる内容だった。
どうも著者はまだこの世界の雰囲気をよく掴めていないようではあるが、これまでに無い密度の高い内容を描ける人のようだし、今後の活躍に期待というところか。
ちうかこの人、後に本シリーズで最も著作が多い人になるらしい。
ちうわけで結果的には2作ともなかなか密度の濃い作品で面白かった。
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