を読んだ。ジェラール・ド・ヴィリエ著/鈴木豊訳
日本のアメリカ大使館を突如3人の若い男女が襲撃し、大使その他のスタッフを人質に取った。
彼らの要求はアメリカで逮捕された同士と大使との交換だった。
マルコはその青年古木を連れて日本へ。彼の任務は人質交換はもちろん、その後古木を取り戻すことも含まれていた・・・。
これはもう見どころ満載で滅茶苦茶面白かった。
まずはもちろん舞台が日本の東京であること。
著者は一応日本に来て取材もしたのだが、勘違いやらなんやらでおかしなところが山盛り(汗)
ただしそれが70年代前半ということもあり、おかしいのかそれとも当時の日本はそうだったのかが判断つかないところも多く、そこがまた悪夢じみていて面白い。
今回の敵である連合赤軍のリーダー広子が超凶悪ですごい存在感なのもいい。
書かれたのがあさま山荘事件のあとでもあるし、著者も連合赤軍の性質は十分にわかっていたようで、敵にも味方にも容赦しない超凶悪な悪役に仕上がっている。病気持ちでそのせいで寒さを感じないというのもそれっぽい。
マルコはCIAのおかかえでもある日本在住の記者マックス・シャロンから、東京を牛耳る日本のヤクザを紹介される。
ヤクザの親分である河内はそれを了承し、マルコを超高級トルコ風呂で接待(笑)するのだが、そこを襲撃する広子。
そのせいで河内が所有するトルコ風呂「ウタマロ」は大きな被害と死傷者も出る。
その結果連合赤軍対ヤクザの全面戦争という面白すぎる展開に(笑)
ちうかこの接待されているマルコがどう殺されそうになったかと言うと、頭だけ出して身体は全部自分からは出られない六角形のサウナ樽の中に拘束された状態で、その中に手榴弾を放り込まれるという絶体絶命すぎる展開である(笑)
日本に対して色々と変なところがあり、フランス人っぽい見下したような書かれ方がされているところも多いのだが(これも当時は実際そうだったのかもしれず、微妙なものが多い)、なぜか空手への評価は非常に高い。
この話に空手家は2人登場するのだが、その2人共がまさに殺人マシーンでアベンジャーズなみに強い(笑)
ラスト近くの大規模すぎる見せ場がまたすごい。
前に「アイス・レイド」の感想で、この時代を扱うと登場する勢力の規模が大きいほど内容が地味になると書いたが、絡むのがCIA、ヤクザ、連合赤軍と、米ソ冷戦と比べれば超小規模で核ミサイルも関係ないので、逆になんでもできて内容がものすごく派手になるのだ(笑)
最後のいかにもな展開も併せて、隅々まで面白い本だった。
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