ラリイ・ニーヴン著/小隅黎訳
スリント人のクザノールは急いでいた。発見した惑星を一番乗りで申請できれば、20億の奴隷と工業技術水準に達した文明が手に入るのだ。
しかし無常にも彼を乗せた宇宙船は事故を起こし、核融合モーターを失った。
もはや彼に一番乗りは不可能であり、それどころかスリント星に帰還することさえままならない状態だった。
仕方なく停滞フィールドに入って救助を待つことにするが、そのためには必ず発見される場所に不時着する必要がある。そうして選ばれた惑星は、数十億年後に地球と呼ばれる惑星だった・・・。
ノウンスペース・シリーズの最初期の長編。というか、ニーヴンの処女長編らしい。
しかし早くもニーヴンの持ち味は十分に発揮されており、あまりにも異質でありながら活き活きとした異星人の描写や、これでもかと投入されるアイデア、先の読めない展開など、唖然とするほど面白い。
異質でありながら人間臭い異星人を描かせたら右に出るものはいないと思われるニーヴン。
本作のスリント人クザノールもまさにそれで、まずテレパシー能力が文字通りクトゥルフ並(汗)
1人であれでは1種族で銀河系のほとんどを支配するのも納得である。
そんなやつなのにトランプのソリテアで時間を潰し、ポーカーでは負けまくる(笑)
そして実はアホ(笑)
面白すぎる(笑)
物語もどうなることかと思わせて、後半は2010年みたいな太陽系内のレースの様相を呈してみたり、どこもかしこも盛り上がる上に舞台や状況が千差万別で目が離せず、がっつりエンターテイメントに仕上がっている。
化夢宇留仁が特別肌が合うのだと思うが、やっぱりニーヴンは只者ではないと思う。
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