mixiユーザー(id:462499)

2023年02月02日23:48

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氷山を狙え

を読んだ。
クライブ・カッスラー著/中山善之訳
 沿岸警備隊のパトロール機が、船が氷山に閉じ込められているのを発見する。
調査に向かったのはダーク・ピットと海洋学博士のウィリアム・ハネウェルの2人。
苦労の末に氷山の中の船にたどり着いた2人は、それが燃え尽きていることを知って愕然とする。
そして2人は謎の存在から命を狙われることに・・・。

 地味目な表紙からは想像もできない変化に富んだ展開でなかなか面白かった。
主な舞台はアイスランドなのだが、陸海空に加えてディズニーランドまで舞台に。
冒頭の氷山以降まさに怒涛の展開を見せるのだが、どのシーンもしっかり描写されていて臨場感があったと思う。
都合主義的なところや荒唐無稽と思われるところもままあるが、作品の方向性としては正解の範疇だろう。
 それでも気になることろはいくつかあった。
中でも一番気になったのは、悪役のボスを疑い始めるあたりの展開で、はっきり言って疑う理由はなにも無い(汗)。
ドラマツルギー的にはああやって出てきたらラスボスなのは読者的には明らかなのだが、主人公も読者と同じ視点で疑っているように思わされるのはどうかと思う。
だってほんとに登場人物が他にいないから疑っているとしか思えなかったし(笑)
 もう一つ気になったのはコンピューターの扱い。
書かれたのが1976年くらいで、当時特有のコンピューターに対する大き過ぎる期待(笑)が炸裂しており、これも共通するところだがコンピューターの判断を確実視するのはいいとしても、そのコンピューターに「あらゆるデータをインプット」の部分が簡単そうに語られてしまうのが違和感の元。
無限に近い要素を含む非常に複雑な問題への回答と提案を得るためのデータの定義は、それこそ神のような知能が必要だと思うし、それができるのならコンピューターがなくても正解にたどり着けると思う(笑)
最近のAIがweb全体をデータベースとしてやっと描写に近いことをできるようになってきているが、それもまだまだ判断を委ねられるレベルには程遠いのだ。
 それはさておき(笑)楽しかったのはサンデッカー提督とその秘書ティディとダークの3人で漁船をチャーターする件で、007的に言えばジェームズ・ボンドとMとマネーペニーが一緒に現場で働いているような感じで、会話もほとんどコント状態(笑)
またダーク・ピットのヒーロー性も本作でがっつりと描写され、化夢宇留仁は読んでいるうちにデュマレストを思い出したりした(笑)
なんだかんだ言っても王道シリーズと言えるだけの内容だとは思う。
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