mixiユーザー(id:462499)

2022年07月11日20:34

87 view

スターマン・ジョーンズ

を読んだ。
ロバート・A・ハインライン著/矢野徹訳
 亡くなった父が残してくれた土地を耕し、父の再婚相手である継母を養っていたマクシミリアン・ジョーンズだったが、母が再婚し、新しい父親が彼の大事にしていた実父の遺した本まで売り払うと言ったとき、家出を決意。
死にそうになりながらもなんとか家から遠くまで歩き通した。
そんな彼に食事を分けてくれたのは、サムという男だった・・・。

 ハインラインが多く書いているジュブナイルの一つらしいが、こんなボリューミーで(そこそこ)ハードな内容のジュブナイルって日本では見た記憶が無いな。
それはさておき、マックス少年の苦境からの脱出、そして宇宙へ出ての冒険が描かれているのだが、ちょっとまとまりに欠ける気はしたものの、なかなか楽しめた。
 少し残念だったのはマックス少年に他に代えがたい特殊能力が備わっていたこと。
ここは一般的人間の能力の範囲内で乗り切ってほしかった。
ただしハインライン先生もそのへんは意識していたようで、最後の方の活躍とかはもはやその能力で他者に打ち勝つどころか、その能力を使った上でも成功の確率は計算のしようもない超難度イベントにしてあったが。
 特筆すべきはサムのキャラクターで、実は彼が主役と言ってもいいような気がする。
ほんとにサムがサムがサムが・・・。
 あと感慨深かったのが、未開の異星人の売店で売っている土産物に「MADE IN JAPAN」と記されていたという件。
本作が書かれたのは1953年かそれより前くらいで、日本は戦後の復興を成し遂げ、なんとか「安い賃金で海外メーカーの下請をやっている国」という地位まで回復したところだったのだ。
その後20年も経てばそこで出てきたのは「MADE IN CHINA」だっただろうし、80年代以降に書かれたSFでは超ハイテク機器に「MADE IN JAPAN」と記されているという描写が山ほど出てくる。
こういう過去の事象が固定化されて未来でも続いているという現象は未来を舞台にしたSF特有のもので、遭遇するごとに何とも言えない感慨を覚える。
まあ日本がまたそういう国になってその描写が正解ということになる可能性も皆無ではないのだが(汗)
ちうかすでに超ハイテク機器に「MADE IN JAPAN」と記されるSF小説は書かれそうにない状況になってるし(汗)
 それと少し近いが、コンピューターの描写にも感慨と疑問を感じた。
この世界では恒星間航行を行うには計算によって算出された特殊な座標に、これまた高度な重力などの影響を考慮した計算結果を基に光速に近い速度で突入しなければならないのだが、その手順はひたすらマニュアル(それには正しい計算結果まで掲載されている)と首っ引きで周囲の変化し続ける変数を探知しては再計算し、その結果を2進法に変換してコンピューターに入力し続けるというもの。
なんかそれっぽいので普通に読んでいると気にならないのだが、よく考えてみればコンピューターがなぜ必要なのかさっぱりわからない(汗)
上記の作業内容を見直してみれば、通常コンピューターが行う作業をすべて人力で行っているのだ(笑)
当時のコンピューターがどんなイメージでどんな働きを期待されていたのか、感慨深いと同時に大いに疑問である(笑)
 どうでもいいけど表紙のギャル(笑)のモデルはファラ・フォーセットやろか???
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2022年07月>
日 月 火 水 木 金 土
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

最近の日記

もっと見る