mixiユーザー(id:462499)

2022年04月20日23:49

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カウンター・ストライク

を読んだ。
チャールズ・D・テイラー著/沢万里子訳
 1980年代。スペツナズの訓練も最優秀でパスしたファン・デュランはフィデル・カストロの側近だったが、クーデターを起こしてカストロとその支持者を暗殺し、キューバの支配者となった。
カダフィの教えを受けた彼の統治は恐怖政治そのもので、反体制の女子学生を捉えて公衆の面前で裸同然の姿にして自ら鞭打ちを行うような異常性をも発揮していた。
アメリカを敵視するデュランはアメリカ本土へのテロ攻撃をも決行。
合衆国政府はそれに対してSEAL最優秀の男バーニー・リングを送り込む。
一方これまで散々キューバに投資してきたソ連も黙ってはいなかった。
デュランは共産主義をも否定し、完全に独自の道を歩もうとしていたのだ。
ソ連がキューバに送ったのはスペツナズと、ソビエト海軍ブラック・ベレーの大佐であるポール・ボロノフで、彼らはキューバに潜入してキューバ兵に化け、手始めに農民を虐待して新政権への不満をつのらせる。
こうしてキューバの精鋭スコーピオン部隊、ソ連のスペツナズ、そしてアメリカのSEALの三つ巴の血みどろの戦いの幕が切って降ろされた・・・。
 とても面白く読めた。
まず意外に思ったのが、非常に読みやすい本だったということだった。
簡潔な文章で登場人物の誰も彼もが何を考えているかがわかりやすく、テンポもよくて状況と物語に集中できる。
まあ登場人物の多くが軍関係者で、軍関係者ということは目的がはっきりしているのでわかりやすいのが当然とも言えるのだが。
 特に盛り上がるのはやはりスペツナズ対SEALの超エリート特殊部隊同士の駆け引きで、特に本作ではスペツナズがキューバ軍に対して圧倒的な力を発揮したのちにSEALとの戦いに突入するので、敵を強く描くことで主人公との戦いを盛り上がらせるという王道の演出が効いている。
ハバナでリングとボロノフがばったりと出くわすところとか、スペツナズのスコーピオン部隊に対する待ち伏せなど、見どころも多い。
 残念だったところもある。
非常にわかりやすいと書いたが、実は化夢宇留仁は途中からアメリカ勢の目的がよくわからなくなった(汗)
ソ連の方ははっきりと目的が示されているのだが、アメリカの方はそうではなく、スペツナズと敵対する理由が薄いように感じてしまった。
ラストの展開を見ればなんとなくわかるのだが、そのへんは途中でももっとはっきりと示しておいてほしかった。
 またとにかく人が死にまくるのだが、これが最初は独裁者デュランによる反対成分子への粛清とみせしめということで納得しやすかったのだが、後半はキューバに入り込んだソ連軍とアメリカ軍が殺して殺して殺した上に殺し合ったり(笑)するので、むしろ一方的に殺されまくるキューバ勢が気の毒に思えてくる(汗)
 ちうわけでなかなか血みどろな内容ではあるが、上記の通り読み味は非常に軽く、サクッと戦争っぽい冒険小説を楽しみたいというときにはうってつけな本だった。
とにかく死にまくるけど(笑)
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