を読んだ。筒井康隆著。
記録によれば1983年8月13日と、2015年10月9日にも読んでいる。
おそらくその間にもう1回くらい読んでいるのではあるまいか。
驚くべきことは、そんなに読んでいるのに今回もまあまあ新鮮な気持ちで読めたところ。
恐るべし化夢宇留仁の記憶消去力(汗)
幻想の未来
最後の人類がミュータントを産み落としてから死亡。
その後ミュータントの生存競争、人類文明の記憶を持つ微粒子の集合体、異星生物などが絡み、悠久の時の流れの果てに・・・。
筒井にしてはSFらしいSFだが、同時にとても筒井らしい名作。
特に共食いまでして生きるのに必死なミュータント達が、過去の文明が残したあらゆる知識にアクセスできるので、テレビCMとか変に下世話な話題とか多種多様な言語、哲学的思考などをしているギャップが面白い。
ある意味筒井流死後の世界を描いた作品でもあると思う。
ふたりの印度人
本書は表題作以外はほとんどショートショートレベルの短編で占められている。
「ふたりの印度人」ではふたりの印度人がある男の家に押し入ろうとする。
全く意味不明な話(笑)
アフリカの血
日本に住む黒人との混血の青年が、先祖の記憶(?)に導かれ・・・。
諸星大二郎風。漫画にもしていたし、著者は気に入っていたのだろうか。
姉弟
弟が突然牛になってしまい、困った姉は医者に連れて行くが・・・。
ほのぼのナンセンス作。雰囲気はいい。
ラッパを吹く弟
弟に殴られた衝撃でバーベキューの串を頬に貫通させてしまい、穴が開いた姉。
弟はその穴を気にするが・・・。
ほのぼのナンセンス作。意味不明(笑)
衛星一号
父親の背中に子供が乗り、その背中にも・・・視界の外がどうなっているのか気になった個体の1つが列を離れて下に降りていくが・・・。
ほのぼの(?)ナンセンス(?)作。
読んだあとでタイトルを見直すと構造が想像できるようになっている。
ミスター・サンドマン
砂浜には意識があり、子どもたちが話している怪獣という存在よりも、自分の方が巨大で恐ろしいとわからせたかった・・・。
なんだかよくわからない(笑)
時の女神
小学生の頃に見かけた白いスーツを着た美女。その後も何度か彼女を見かけ、ついには妻に。やがて娘ができ・・・。
他の作品にも言えることだが、筒井のショートショートはアイデアの断片という感じがする。もっと長い作品に活かした方が面白そうな。
模倣空間
第4惑星で拾った第3惑星の住人の置き土産らしい物体。それを模倣空間である惑星上に置き去りにすると・・・。
ラストのイメージが思い浮かび、それを作品にするために肉付けしたのだろう。
確かにラストのイメージはヘンテコで面白い。
白き異邦人
緑色の皮膚の人類が住む惑星に、白子の女性がいた。そこに通りかかったのはすでに滅んでしまった惑星地球の住人で、2人は愛し合うようになるが、彼は故郷への思いを断ち切れないでいた・・・。
どことなく浦島太郎みたいなところもある雰囲気のある作品。
筒井は個人間の関係を重視した作品をあまり書かないよね。
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