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2015年04月15日21:01

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馬の首風雲録

を読んだ。2014年12月8日。筒井康隆著。文春文庫。
 井上ひさしの「浅草鳥越あずま床」を読んだ後、ひさしぶりにSFらしい本を読みたくなった。
同時に今珍しく日本作家の昔読んだ本の再読小ブーム状態だしと思い、思い出したのが本作だった。
 そもそも兼ねてから筒井康隆がSF作家なのかどうか、化夢宇留仁は疑問に思っていた。
変な作品ばかり(笑)書いているが、果たしてだからと言ってそれがSFかと言われれば、違うような気がするのだ。
そんな著作の中でも、珍しくダイレクトにSFっぽい設定、馬頭星雲にある恒星系での戦争を描いた作品が本作である。
昔読んだときはとても面白かった記憶があるのだが、果たしてそれは今も変わらず、そしてSF作品になっているのか・・・。

 惑星ビシュバリクの、犬が直立して2足歩行したような姿のサチャ・ビ人は、地球人による技術提供で高度工業化を成し遂げ、同星系内にある惑星ブシュバリクの開発と移民までも行うようになった。
やがてブシュバリクは鉱物採掘地としてだけではなく、商業地としても大きく発展を遂げ、植民元であるビシュバリクとの関係にヒビが入りだし、とうとう戦争が勃発。
交易拠点を失うわけにはいかない地球政府はブシュバリクに肩入れし、戦争は大規模化していった・・・。
 戦争婆さんと呼ばれているサチャ・ビ人の老婆は、4人の息子とともに旅をしていたが、息子達は1人ずつ婆さんの元を離れていく。
 長男のヤムは戦争の経過に大きく影響する秘密兵器の情報をつかみ、それをブシュバリクの共和国に売り込もうと首都トンビナイへ向かう。
 次男のマケラは軍に入り、最終的には農民解放軍のリーダーとなって戦う。
 3男のトポタンは将校のペットになるが、歌姫とともに逃げだす。
 4男でアホでおしのユタンタンは、ずっと婆さんのそばにいたが、頭を打ったショックでアホではなくなり、どこかへ旅立っていった。
彼らの行く先は、どこもかしこも大量の死が渦巻いていた。
最後に残った戦争婆さんは、息子が1人もいなくなったことを嘆くが、戦争がまだまだ続くと聞いてまだまだ金儲けの機会があると旅立っていく・・・。
 
 全然SFじゃない(笑)
確かに小道具とか設定とかはSFなのだが、描きだしているのは「地球のどこかでいつも起こっている戦争」であり、全然センス・オブ・ワンダーじゃない。
なので描写に力が入るのは決起した農民達に虐殺される街の人々とかで、戦略、戦術面では情報は出てくるもののそれがストーリーラインに乗ってくるということはない。
4人の息子達の顛末はそれぞれ全く異なった環境と展開になるが、ここにもSFのにおいはなく、あくまで戦争に翻弄される人々の一例といった感じ。
それはそれで興味深く面白いのだが、少なくとも化夢宇留仁の思うSFではない。
筒井は本当にSF作家なのか・・・(笑)???
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