はしるはしる、
わづかに見つつ、
心も得ず心もとなく思ふ源氏を一の巻よりして、
人もまじらず、
几帳の内にうち臥してひき出でつつ見る心地、
后のくらひも何にかはせむ。
菅原孝標女が源氏物語を手に入れた
瞬間の喜びを表したこの記述は、
時代を超えて私の心を強く打ちました。
大人になった菅原孝標女は現実と物語の違いを知り、
やがて夢見がちだった少女時代の自分を
責めるようになります。
私が古文を好きになるきっかけになった作品です。
そんな更級日記が好きな人、研究している人、
少しでも興味のある人はぜひ参加してください。