ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

映画ライフコミュの暇な時にでも…(4)『恋のエチュード』(1971年)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フランソワ・トリュフォー監督


内容を簡単に、フランス青年クロードとイギリス人姉妹アンとミュリエル、この3人の淡い恋の話。
設定は同監督作品『突然炎のごとく』(1961年)の逆バージョン。


個人的に観てこの映画の面白い所は意識し合う3人の距離感とその距離感の保ち方じゃないでしょうか。
クロードは典型的な優柔不断タイプ、姉のアンは調刻家を目指すだけあって芸術家気質で恋愛に対して深く関心を持ち行動的なタイプ、妹のミュリエルは聖書を愛読し、もの静かで知的な感じ、恋愛に対して臆病だけど内では激しく一途に愛するタイプ。この決して器用でない3人が付かず離れずお互いの愛を育んで行く面白さもあると思います。

違うタイプの3人だけに相手との距離の保ち方、相手に対してのアプローチの仕方、それによって相手との距離の縮まり方もそれぞれ違う。一方が歩み寄れば、一方がためらい…そんな事が繰り返される、普通なら観ていてイライラする三角関係でもさすがトリュフォーと言ったところでしょうか、丁寧に描いていて苦にならずに観る事ができると思います。

こんな付かず離れずの3人がそれぞれ結ばれるシーンは印象的。
アンのアトリエを訪れたクロードがアンの背後から胸元に手をのばすシーンやミュリエルがクロードの部屋に入り『ガチャリッ』と鍵をかけるシーンなどは印象に残る。

しかし姉妹が好きになったクロードの魅力がわからない。優柔不断で特に魅力を感じないキャラクター。クロードにはとてもじゃないけど感情移入できない。姉妹のどちらかとうまく行って欲しいとも思えなかった。
でも設定的には姉妹にとって踏み台のような存在のクロードは優柔不断な男で良かったと思います。アンとミュリエルの姉妹はクロードによって女として新しい一歩を踏み出し前進して行く、クロードは過去に囚われ立ち止まったまま、気が付けば車に移った自分の姿を見て『これが僕か、老人のようだ』なんてこと言っちゃう始末。
こんなちょっと頼りないクロードをジャン=ピエール・レオはうまく演じていたしハマリ役だったんじゃないでしょうか。


原作は『突然炎のごとく』と同じアンリ=ピエール・ロシェ。ロシェは生涯この2作品しか残してません。『突然炎のごとく』も面白いのでお勧めしておきます♪

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

映画ライフ 更新情報

映画ライフのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング