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[青春の死〜音楽はいま〜]コミュの[青春の死 last]

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★「オマージュ(賛歌)」から「レクイエム(鎮魂歌)」へ。いよいよこのシリーズまとめに入ります。

 ずっとずっと考えていたことに書くきっかけを与えてくれたのは、最近読んだ本、立川談志師匠の書いた『談志絶唱 昭和の歌謡曲(うた)<大和書房刊>』でした。この中で談志師匠は次のように書いています。


・・・で、ふと思った、「そうだ、歌謡曲自体が青春だったのだ」と。
 「青春」。毎日々々がドキドキしてて、世の中に出るその頃だ。初めて知ることがなんと多いことか。空を見ても感動し、人の会話に笑い怒り、それも新鮮に痛烈に。
 あとになって、なんであんなことに興奮したのか、なんであんな人に恋したのかと思う。これを「青春」という。
 (中略)
 歌謡曲が、歌謡曲自体が青春だったのだから、「時代劇」を唄おうが「世の事件」を唄おうが、もちろん「恋」があり「戦争」もあり、「人生の落ち目」を唄おうがかまわない。あの時代には歌謡曲が日本人にとって何よりの文明であり文化であった。しかしその青春も当然のこと、いつしか老いた。
 歌謡曲が老いたのです。
 なぜ老いたのか。「日本が老いた」からです・・・。

 
 「老い」は別名「成熟」ともいいます。でもわたしたちは明治維新以降「成熟」という時代を初めて迎えるのではないでしょうか。成熟した文化・・・それがどんなものか誰にもわかりません。ただ談志師匠だけでなく、また歌謡曲だけでなく「青春」を通過してきた世代は戸惑いながら、たぶんそれぞれの青春へ回帰してゆくでしょう。定年後、一度は手にしたギターを再び手にして心ゆくまで遊びに耽る・・・そんな「熟年」の過ごし方もそのうち一般的になるでしょう。妻が恋人であった頃、慣れないスーツに身を固め、一度だけ行ったクラシックの"演奏会"にもう一度行ってみようと思う人もいるかもしれません。それはそれで素敵なことですよね。
 「クラシック」はもちろん「歌謡曲」も「ジャズ」も「ロック」も・・・こうしてみんなそれぞれの「青春時代」を終え、あるものは伝統芸能として、あるものは静かなる楽しみとしてこれからも続いていくでしょう。だって「音楽の世界遺産」はまさに限り無くあるのですから。誰でも簡単に参加でき選択できます。しかし一方屹立するかのような孤高なる巨人達(武満徹、マイルス・デイビス、ビートルズ、フランク・シナトラ、美空ひばり、手塚治虫、C.チャップリン・・・etc)の再来は当分ないように思えます。
 
 「音楽の死」とはまさに「青春の死」のことでした。
 しかしわたしとしては、単に先人の「遺産」を分け合いながらオマージュを捧げて生きるのではなく、孤独ではあっても、ささやかではあっても、自らの独自の表現で屹立すべく懸命な生を生きることもまた、表現者の端くれとして強く憧れるものなのです。

(長いことおつきあいありがとうございました)。

コメント(2)

うちやんさん、みなさん、初めまして。
新規参加者の音楽太郎と申します。

今後とも宜しくお願い致します。
http://www.fnosta.com/profile01.html

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