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[青春の死〜音楽はいま〜]コミュの神尾真由子さんの特別番組

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今年のチャイコフスキーコンクールで優勝された神尾真由子さんを特集した特別番組がNHK教育テレビで放送されていましたね。

生で聞いたことはないのですが、特徴のある個性的な演奏でとても印象に残りました。

チャイコフスキーのコンチェルトを演奏されていましたが、諏訪内晶子さん同様、ハイポジションが上ずったりすることは決してなく、特に上行形の音形が続くところでは最後の音符が常に抑制されたイントネーションで、心の琴線に触れます。

第一主題は遅めのテンポでとても重厚に、演奏されていました。ヴィブラートも曲想に流されない常に一貫した幅、深さのヴィブラートです。とかくセンチメンタルになりすぎるチャイコフスキーで、フレーズの終わりをリタルダンドしたりする愚を犯さず、むしろ全曲を統一したエスプレシーヴォで表現されていました。表情もエクスタシーを感じさせる演技派で、まるでその手の女優さんを経験されたかのようです。

速いパッセージでは一つ一つの音を慎重に噛み締めるように弾いておられますが、もちろん指の回りやすいところは自然なアッチェレランドが聴衆を楽しませてくれます。

バックで弾いていたN響の団員さんたち、なんであんな渋い顔をしていたんでしょうね。ああ、指揮者の方も些事にこだわらず、自由に伴奏されておりましたが。

あまりにすばらしい第1楽章で、お腹いっぱいなので、途中から「華麗なる一族」に変えさせていただきました。

それにしても神尾さんって芸術家っぽい気取りがなくて、ゲームセンターにたむろしている女子高生みたいな庶民的なところに身近さを感じます。実際ゲームセンターの映像がありましたが、モスクワでも通っていたそうです。

以前からいろいろと噂のあるチャイコフスキーコンクールですが、神尾さんの演奏を聴いて、ソ連からロシアにかわっても伝統は守られていることを確信しました。さらに、ロシアにかわってからは金色の力のあるものなら、肌の色に関わらずに優勝できるんだ、ということが証明されて本当にすばらしいです。

そして、神尾さんのような若い芸術家のために、もちろんチャイコフスキーコンクールに優勝したという実績があればこそですが、長時間の特番を組まれたNHKにも本当に驚きました。

有名なコンクールに優勝しさえすれば、どんな演奏をしても注目され、普段クラシックなど聴かない人が大喝采してくれることは、今日の日本で普遍化している格差社会が最も顕著に現れている芸術の世界では、コンクールに入選して注目されることがいかに大事かを、毎日毎日何時間もつまらない練習をしているたくさんの若い音楽家たちに示してくださったと思います。

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