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ニューヨークのレストラン裏コミュのダニエルの苦悩

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先日行った「Bar Boulud」で気付いた事があった。たまにニコニコと我々のテーブルの様子を伺いに来るスーツ姿の人物がいた。肌の色は白っぽいが、アクセントが多少ある男性で、ニューヨークに長く住んでいれば、その男性がヒスパニック系だと言う事はすぐに分かる。

彼はプエルトリコ人で、その店のアシスタントマネージャーであった。白いシャツとエプロン姿の白人サーバー達の間をゆっくりと歩きながら、一直線のホールを行ったり来たりして各テーブルを見て回っていた。

ダニエルブールー氏は、以前人種差別で訴えられたことがある。フランス人または白人男性にしか良いポジションを与えない、という訴えであった。つまりマネージャークラスには、多少英語が下手でもフランス語訛のある白人男性か、英語が完璧なヨーロッパ系アメリカ人男性なのである。

そんな事を思い出しながら、プエルトリコ人のアシスタントマネージャーの、そのポジションまで到達した努力を想像してみた。ライス国務長官は、よく口にしているが「黒人で女性であるために、認められるためには常に人の3倍努力しなければならなかった。」

しかしどれだけ努力しても黒い肌を白くはできない(マイケルジャクソンは別だが)。黄色い肌も然り(美白しても白人にはなれない)。見た目が偏見を生じさせるのはどうしても避けられない。特にアメリカのレストラン業界(特に高級レストラン)は、人種に対して保守的であると思う。

私はある人気レストランのホステス(銀座のホステスではない!案内係りである)をしていた時、何度となく客から罵声を浴びせられた事がある。いつも混んでいる店なので、飛び込みで席に座れる事はほとんどなかったので、どうしても断るしかない。そんな時に席がない事に対して憤慨する客がいるのである。

帰り際に「Bitch! 」と捨てゼリフを残していった金髪のビッチもいた。男性客でもFワード並みの品の悪い言葉を使う人もいた。

しかし、もし私でなく、白人男性がホストをしていたらどうだっただろう。文句は言ったとしても、罵声を浴びせる事はないのではないか。恐らく、私のような小さいアジア人に「断られる」事に対して腹が立つのではないだろうか、と思う。(そう感じてしまうのは、文句を言う客が100パーセント白人だったからである。)どんなに事情を丁寧に説明しても、その手の客は全く聞く耳をもたない。でも白人男性が説明したらどうだろうか。

NOBUがあそこまで成功したのは、積極的に白人スタッフを起用し、マネージャークラスを白人で固めたことも理由にあると思う。それまでの日本食レストランは、日本人のスタッフで日本人のマネージャーが当たり前であった。しかし、NOBUのような、金持ちや有名人客が多い店では、英語が拙い日本人スタッフばかりで、かつ日本人マネージャーでは務まらないと思う。(現在のNOBUのGMは日本人男性であるが、オープンからのスタッフであり、また英語は非常に流暢である。)

「Bar Boulud」のGMは、もちろん白人男性である。背が高くてスーツが似合う。席が一杯で断られたとしても、彼に対して「Asshole!」と文句を言う人はいないであろう。

ダニエルの苦悩は、アメリカのレストラン業界共通の苦悩であるかもしれない。レストランでは、客は神様である。客は客であるが故、我儘に振舞う事が多い。そして、それが黙認される唯一の公的場ではないだろうか。つまりレストランビジネスが客商売である以上、客の心情を優先するとなると、法律が座れる席はない。

コメント(2)

白人じゃないサーバーとマネジャーを見れば見るほどその違和感が段々なくなって、社会が変わっていくものです。 まだ理想じゃないかもしれないが、この32年もニューヨークで暮らしている目から見れば、かなり進んできましたと思います。 ウインク
私は、飲食業で働いたことがないから、あまり良く分からないのですが、Danielを実は擁護したくなります。 というのも、和食でも、フレンチでも、客としてはその文化をよく理解している人に作って欲しいし、Serveもして欲しいです。 ただ、食べているのではなく、一瞬でも、フランスにいるような疑似体験をしたいと思っています。 文化を売ってるもの、レストラン以外でも、演劇などは、イメージも大切なので多少差別となってしまっても、無理やり全人種に機会を与えなくてもいいのにと思っています。 

せっかく、高いお金を払ってDanielに行ったら、フランスよりも、他の民族色が濃い人にServeされたら、雰囲気が壊れてしまうので少しがっかりします。 (白人アメリカ人は、ここはアメリカなので、あまり他の民族色が濃くないので、OKなのだと思います。) Payardで、よくServeしてくれるフランス語訛りの黒人いますが、(ついでにフランス語の片言の相手してもらっていたり)フランスを感じられるので、白人でなくても全然違和感もないし、Welcomeです。

日本人が韓国人が経営している日本食レストランに、わざわざ寿司を食べにいかないのと同じ感覚です。 味に理解がないので、ちょっと変というのもありますが、もし同じ値段と味だったら、私だったら(言葉の壁もないとして)、絶対日本人の経営の寿司屋に行きます。 そのほうが雰囲気を楽しめるから。L'Atelier de Joel Robuchonのように、Mediaによって、フランス人でもなくても、フランス料理の修業を積んで、功績もあるというのを知らされている場合は例外ですが。

現に、普通は民族性が強いレストランは、ほとんどその民族が作ってServeしていると思います。 (キッチンの奥で働いているヒスパニックの人は、ちょっとまた別の話ですが。 たぶん違法で、安く雇えるから下ごしらえや片付けなど、あまりやりがる人がいない&客から見えない仕事をさせられているのだと思っています。)

Danielは、有名&大きくなりすぎて、レストランの粋を越えてしまったので、破格の給料(New York Timesの記事で、Serverが年間7〜8万ドル稼ぐと書いてありました。これって破格ですよね?)が稼げるとかステータスとかのために、野望が大きい非フランス人(Or 白人アメリカ人)も働きたくなってしまったので、叩かれているのだと思います。 これが、その辺の平凡な名も無いフランスレストランだったら、絶対攻撃はされていないはずです。

じゃぁ、野望が多き人、または、2世や3世で、外見は民族色が濃くても、心もアメリカ人で、訛りも無い人はどうすればいいのかと言われると困ってしまうのですが…。 でも、文化を楽しみたい客としては、一般企業や政治家と一緒に差別だと思って欲しくないのです。 逆に、フランス人経営の日本食料理とかは、よっぽどシェフの功績が知れていない限り、わざわざ行きたいとは思わない人も多いとおもうのですよね。 そう客のNeedsもあって、Danielでは、Chef Danielのヒイキだけではなく、フランス人が多くて、高いPositionにいるのだと思っています。


白人中心の郊外に住んでいたので、それも20年近く前、アメリカは、差別&階級社会なのは、身に染みています。 確かに有色人種だということだけで、罵声を浴びさせられてしまうのは、もちろん嫌ですが、そういうことする(白?)人は、教養もないろくでなしだから、それをまともに受けて落ち込んだりしないようにと努力します。 もちろん悔しいし、傷つきますが…。 

でももしかしたら、黒人の大統領誕生するかもしれないし、このままだとヒスパニックの人口が白人を超えるし、Powerがシフトするかもしれませんね。 

あと、フレンチ、イタリアン、(和食)のほかにも、もっといろんな国の高級レストランができれば、野望がある人の働く場ができるとは思うのですが、Needsがないのでしょうかね??? タマリンドっぽいお店が沢山あればいいのにと思ってしまいます。 

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